夜の山道で、自動車のタイムトライアルに挑戦する二人の男子大学生は、一人で歩く若い女性を見つける。不吉なことを告げる彼女に、嫌な予感を抱きつつ、二人は車に乗せることに……。大学生の無茶をしちゃうような若さが溢れる前半と、後半のギャップがいい塩梅な短編小説。冒頭、タイムトライアル、女性との出会い、その後日が、テンポよく、無駄なくスムーズに展開されます。特に、後半は非常に驚かされました。こうなるかと思わず唸ってしまいました。