144 ベラボー
(おしゃべりの止まらないオタクちゃんこと真野とギャルちゃんこと有紗)
「……あぅ?」
「そうそれ。答えに詰まるとよく『……あぅ』って言ってたじゃん。それ言わないなあと思って」
「……ごめん、ぜんぜん覚えてない。そんなこと言ってたっけ?」
「言ってたよ。そっか、自信がついたんだ。あたしみたいなベラボーなやつと友達やってるうちに、だんだんマヤちゃんもベラボーになってきたんだよ!」
「ベラボーってそういう使い方する単語なんだっけ……? でも自信ついたのは確かかも。なんか適当に突き進めば道が見える、みたいな気持ちではある」
「ほらあ! マヤちゃんさ、ずっとおびえてたけど、怖くなくなったんだよ!」
「怖い……そうだね、高校怖かった。入学式の日家に帰ってしくしく泣いてた」
「わかる。先生いきなりどうなれば留年するか説明してきたもんね。あたしも泣きそうだった。怖かった」
「じゃあアリサちゃん怖いの我慢してたんだ」
「まあね……そもそもさ、なんでみんな高校行くのが普通になったんだろうね? 中学で義務教育終わりなのに。あたしパーマ屋の見習いしたいって言って怒られたよ」
「なんでだろうね……」
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