140 哲学
(放課後、二人きりで教室に残っておしゃべりするギャルちゃんこと有紗とオタクちゃんこと真野)
「やっぱさ、マヤちゃんはすごいよ。あたしの知らないこといっぱい知ってるしさ……最初はさ、なんでこんなに暗い顔してるのかなぁって思ってたけどさ、哲学が詰まってたんだね……」
「そんな上等なものじゃないよ……ただのネクラだよ?」
「でもさ、マヤちゃんってネクラじゃないと思うよ? きっとホントは明るくて優しいんだと思ってる」
「……なんで?」
「マヤちゃん、あたしに絵の描き方教えてくれたり、縫ったものを売れる場所教えてくれたり……優しくなきゃあたしみたいなバカ相手にしてくれないよ」
「アリサちゃんはバカじゃないよ。なんでもスジよくこなすじゃん。カッコイイよ。あたしにきれいにしてること教えてくれた」
「わーお。相思相愛だ」
「アリサちゃんは、本当に優しいね。アリサちゃんが友達になってくれてよかった。クラスのオタク集団とか中学のやつらよりずっといい」
「あたしさ、ギャルの子と仲良くするより、マヤちゃんといる方が楽しいんだ。ありがとうマヤちゃん。ずっと友達でいようね」
「わかった。ずっと友達だ」
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