133 夢中
(オリジナル設定資料を眺めながらどうしたものか考えるギャルちゃんこと有紗とそれをハラハラしながら見つめるオタクちゃんこと真野)
「いっそゲーム会社に送りつけるとか」
「それはぜったいやっちゃいけないやつだよ」
「そーなの? つまんないの……なにか有効活用の手段はないものか」
「東京のコミケとかならこの手の怪文書も価値がないわけじゃないだろうけど……東京なんて遠くていけないし、これだけの分量を冊子にまとめたらえげつない値段になっちゃうし、そもそも清書しなきゃいけないし」
「そっかあ〜。コミケってどーじんし即売会のでっかいやつでしょ? なんでそこだと価値がつくの?」
「ありとあらゆる創作が集まるからね……一次二次問わず。なんかばい菌のゲノムをひたすら書いた本とかもあるらしいよ。そこならこの捏造怪文書だって価値があるわけだ」
「自分で怪文書って言っちゃだめだよ。『空に昇る月星2 穢れた翼の光の子供』ってタイトルあるじゃん」
「やめて……中学生のときの黒歴史がむくむくしてくる……」
「黒歴史じゃないと思うけどなあ。むしろ尊敬する。こんなに何かに夢中になったことないよ、あたし」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます