130 続編

(ひとしきり好きなゲームが売れなかった理由を語りため息をつくオタクちゃんこと真野とようやく納得したギャルちゃんこと有紗)


「と、いうわけで……わたしの好きなゲームは今ひとつ売れませんでした、という」


「なるほどねー。ゲームって売るの大変なんだね」


「どんなものでも売るのはたぶん大変なんだよ……はあ……」


「あ、お兄ちゃんがさ、ゲーム雑誌? の最新号持たしてくれたよ。なんでかはわからないけど……」


「ああ、今月号買ってなかった……えぅぅ?!?!」


(雑誌の表紙の「空に昇る月星 続編情報」の文字に挙動不審になる真野)


「あ、あわわわ……ちょっと見せて……! マジか……マジか……ああでもシギくんが生まれる前の話か。第一作のシナリオを補完する話なんだね。自分のなかでいろいろ解釈しちゃってるからなあ……解釈が歪みそうだなあ……」


「(マヤちゃんって謎なこだわりあるなあ……)でもこれたくさん売れたら続き出るんじゃないの?」


「実は中学のころから続編勝手に書いてるんだ……くらやみのおうが滅びて、でもその残骸が、っていう」


「えぇ?! すごい、なんでそんなの書けるの? マヤちゃんすごい!」

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