124 錬金術

(まだまだ遊べそうなゲームを貸し出すギャルちゃんこと有紗とそれを遊ぶオタクちゃんこと真野)


「じゃあこれは? なんかレンキンジュツ? するゲーム」


「あ、これ最新作だ。気になってたやつ。過去の時代から未来に飛んでしまった錬金術師が、元の時代に戻ろうとする話なんだね。やってみよう」


(しばし錬金術ゲームを楽しむふたり)


「キャラクターかわいいね」


「うん、美少女ゲーム寄りだ。へえ……」


「美少女ゲームなんだ……なんかもっと気持ち悪いものだと思ってたよ、美少女ゲームって」


「なんていうか美少女以外に焦点が当たってるから錬金術ゲームとして遊べる感じ。楽しいじゃん」


「じゃあこれ置いてこうか? 明日学校で遊んだ感想聞かせて」


「わかった。どこまで進められるかな」


(翌日、学校で寝不足の顔をしている真野)


「あのゲームどうなった?」


「なんか……進めたらドラゴンと戦ったりしなきゃいけないみたいなんだけど、ひたすらケーキ焼くのが楽しくって……仲間キャラも話しかけてイベント進めるのが面倒で、ケーキ焼くゲームになってる」


「錬金術でケーキ焼けるんだ……」


「アイスもあるよ……ハハ……」

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