123 伊達政宗

(兄からゲームを借りてきたギャルちゃんこと有紗と、それをゲーム機にセットするオタクちゃんこと真野)


「なんか楽しそうだから借りてきたけど、人間相手に戦うってちょっと怖いね」


「うん……『空に昇る月星』はモンスターとかガチの悪いやつとしか戦わないからね……最初に選べる武将はそんなに多くないんだね。とりあえず伊達政宗で始めてみるかあ」


「最初のステージから敵うじゃうじゃいるじゃん……うわあなんか棍棒振り回してるのきた!」


「こ、この手のゲームはやり慣れてないよ……! アアッ」


(なすすべなく倒される伊達政宗)


「うぎぎ……悔しい……」


「ファイトだよマヤちゃん! コンティニューってなに?」


「もう一度挑戦するってこと。あ、始めてすぐやられたからアイテムはそのままだ。今度こそ!」


「……やっぱり人相手に戦うのはなんか怖いね……」


「始めて大河ドラマをちゃんと観たときもそう思ったなあ……でもこの反乱を鎮圧しないことには……アアッ」


(またしても倒される伊達政宗)


「あたしら……ひょっとしてこのゲームに向いてない?」


「そうかもしれない」


「他にも何本か持ってきたからやってみようよ」

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