121 板垣退助
(風呂でさっぱりしたオタクちゃんこと真野とギャルちゃんこと有紗)
「あーさっぱりした! 元日が溶けていくねえ……」
「あさってには帰らなきゃいけないのかあ。寂しいなあ……マヤちゃん、帰ったらなにする?」
「宿題かな……」
「ぐはっ!」
「そんな、板垣退助みたいなリアクションしなくても」
「いたがきたいすけ……?」
「帝国議会を作った偉人だよ……襲われて『板垣死すとも自由は死せず』って言い残したひと」
「なんでそれで『ぐはっ』なの?」
「中学のときテストで板垣退助はなんて言い残したか、って問題が出て、なんか頭のネジの緩い男子がわかんないけど答案埋めたかったらしくて『ぐはっ』って書いて、先生が面白がって黒板に書いてクラスで晒し者になってた」
「いやそんな最悪なことある? 面白いこと書いて晒し者って……」
「面白いけどあんまりだ、って先生言ってた。晒し者になってたのは可哀想だったけど、テストは大喜利じゃないからね……」
「確かに……あ、あたし漢字の小テストで『涙』って字思い出せなくて『泪』って書いてマルもらったことあるよ。あれは大喜利かあ〜!」
「アリサちゃん面白すぎるよ」
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