96 呪い
(電話口で泣いてしまったオタクちゃんこと真野と、それをなだめるギャルちゃんこと有紗)
「友達、友達でいてくれるんだ。わたしみたいなこんな気持ち悪いやつと」
「泣かない泣かない。あしたまぶた腫れてたら最悪じゃん! マヤちゃんは気持ち悪くないし、優しいし、楽しい!」
「そんなこと言ってくれるのアリサちゃんだけだよ……アリサちゃん、思ったんだけどね、たぶん中学のボクオレ集団、同人誌即売会にくると思うんだ。そいつらに、アリサちゃんが友達だって、こんな素敵な友達がいるんだって、見せてやりたい」
「おうよ! あんなやつらはみんな大人になってすっぽんぽんで彼氏と一緒のお布団の中でうっかりオレって言っちゃう呪いにかかります!」
「うわ最悪の呪いだ! ホントに最悪!」
「やっと笑った。マヤちゃんはそれがいいよ!」
「へへ……うん、スッキリした。もうわたし、タガミーじゃなくてカガミなんだよね。あいつらとは違うんだよね」
「うん。あたしはユミコだしね! なりたいものになるんだよ。もう中学のやつらとはスッパリ縁を切っていいんだよ?」
「そうする。あいつらに指さされてもアリサちゃんがいるんだよね!!」
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