（唐突な真野のセリフに驚くギャルちゃんこと有紗と、電話口でしょんぼりするオタクちゃんこと真野）

「なんで？　あたしめちゃめちゃ楽しいよ？」

「でも、アリサちゃんは本当はもっと、洋服とか化粧品の話ができたりする子と一緒のほうが楽しいんじゃないの……？」

「んー、クラスのそういう子たち、なんていうか……マヤちゃんみたいに楽しくないんだよね。マヤちゃんはさ、いろいろ作ったり描いたりするじゃん？　それに楽しいこといろいろ教えてくれるし。あの子たち、どこのブランドの服、とかどこの化粧品、とかいう話はできるけど、なにも建設的なことしてないんだよね」

「建設的……かなあ。無理に本読ませたり……」

「いやいや、読書は建設的だよ。実際それで成績良くなったもん」

「でも……こんなブサイクと仲良くしてたら、男子も寄ってこないし……」

「男子とかあたしマジ興味ないよ。男子だってあたしなんかと仲良くしようとは思わないでしょ」

「そう……なの？」

「そうだよ。男子と付き合うより気の合う女子の友達といろいろ楽しいこと話したい」

「そうなんだ……」

「だからさ、心配しないで。マヤちゃんは楽しいよ。友達だよ」

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

新規登録で充実の読書を

マイページ: 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる; 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める; フォローしたユーザーの活動を追える
通知: 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴: 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい