84 定食
(難しい顔で悩むオタクちゃんこと真野とギャルちゃんこと有紗)
「えーと、わたしたちの屋号……なんも思いつかない……」
「たとえば『KAGAMI&YUMIKO』とか……いやダサいな……」
「なんかこう、意味不明ぽい名前のほうが面白くない?『弱肉定食』みたいな」
(盛大に噴く有紗)
「弱肉定食て……『冷やし中華終わりました』とかは?」
「冬開催だからアリかもしれない……季節ものなら『悪夢のクリスマスケーキ』とか……」
「なんか行く末を暗示してるみたいだなあ。『悪夢のクリスマスケーキ』」
「さすがに縁起が悪すぎるか……アリサちゃんは結婚したい派?」
「どうなんだろうねえ……結婚したいって言ってくれる人がいるならやぶさかではないな」
「そっかあ、わたしは無理なんだろうな」
「そんなことないよ、マヤちゃんかわいいもん。あたしなんかきっと両家顔合わせのとき親がヤンキーで断られるんだ」
「わたしだってヒス母と無関心父だよ、似たようなもんだよ」
「互いに親がアレだね……でもお土産にもらったマヤちゃんのおばあちゃんの作ったバナナのパイ、家族に大好評だった」
「ああそれは祖母に伝えたら喜ぶなあ」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます