80 なんだってできる

(図書館のカードをしみじみと見るギャルちゃんこと有紗と、その横でニコニコのオタクちゃんこと真野)


「これが図書館のカードかあ……」


「これでアリサちゃんは自由に、まあ一回10冊までだけど、本を2週間借りられるようになりました」


「ありがとうマヤちゃん! マヤちゃんがいなかったら一生図書館とか興味なかったと思う!」


「そ、そんな大げさな……でも、借りようと思えば芸術の雑誌だって借りられるし猫型ロボットのひとが描いたSF短編集だって借りられるよ」


「え? 猫型ロボットの漫画あんの?」


「同じ作者の大人向けのやつ。なかなかのナンセンスで面白いよ」


「な、なんせんす……?」


「あー……なんていうか、無意味だなあ……っていう感じ。それが面白さの味になってるの」


「難しいね……こんど読んでみよ。とりあえず月の勾玉三部作頑張って読んでみる!」


「その意気だよ! ……あ、図書館って手芸とか裁縫の本あるから、なにか同人誌即売会に向けて参考になる本あるかも」


「まじ?! 見たい見たい!」


「サークル名も決めなきゃないし、これから忙しくなりそうだなあ」


「マヤちゃんと一緒ならなんだってできるよ!」

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