25 罪なきもののみ石を投げよ

(真野のほうを心配そうに見るギャルちゃんこと有紗)


(ようやく落ち着いて食べかけのスイーツを食べるオタクちゃんこと真野)


「……あいつら、みんな頭良くないと行けないとこの制服着てたね」


「うん……ボクオレ女子集団、みんな成績だけはよかったから……」


「えっなにあいつらオレとか言うの?! なんそれきも! あっマヤちゃんはボクを治したんだ。ごめん。そもそもあたしもウチを治したんだった。罪なきもののみ石を投げよだ。ごめん」


「大丈夫。そういえば校門前で聖書配ってたね」


「なんか字の本読むの楽しくなってさ、聖書もペラペラ見てみたけど、さっきのとこ以外よく意味わかんない。やっぱりライトノベル? 面白いよ」


「そっかあ、それはよかった。勧めた甲斐があるよ」


「……マヤちゃんってさ、ホントならあの子らと同じ学校行ってたんじゃないの?」


「なんでそう思うの?」


「なんか……マヤちゃんはバカ高にいるには頭よすぎるなーって。あたしらの高校、進学も就職も難しいぽいって三年生が噂してるの聞いた」


「でもアリサちゃんと友達になれたから、それでいいよ」


(顔を赤くする有紗)


(つられて顔を赤くする真野)

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