（向こうから他校の女子集団が近寄ってくるのに気付いて表情をこわばらせるオタクちゃんこと真野）

（気付かずおいしそうにコンビニスイーツを頬張るギャルちゃんこと有紗）

「アリサちゃん。行こ。あいつら中学のやつらだ」

「ふぇ？　待ってカステラまだ食べてる」

（真野に気付いて口々に「タガミーなんでギャルといるの？」「タガミー髪切った？」などと声をかけてくる他校女子集団）

「……」

（黙ってしまう真野）

「……マヤちゃんはあたしのダチだから、ダチを保健室登校にしたやつは兄貴のダチに頼んでシメてもらうべ。ツラぁ覚えたし」

「え……ぅ？」

（慌てて散らばり逃げていく他校女子集団）

「はー久々にヤンキーセリフ言った〜！　まあお兄ちゃんぜんぜんヤンキーじゃないけどね！」

「あり、がと……ぼ、ボク、あいつらにどうしていいかわかんなくて……あっボクじゃなくて、ボクじゃなくて……」

「びっくりするから仕方ない。大丈夫大丈夫。深呼吸」

「うっ……うう……」

（泣き出す真野）

「泣いちゃうくらい怖かったんだね、大丈夫だから！」

「アリサちゃん……ありがとう……命の恩人……」

「？！（そこまで言う？！）」

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