（昼休みのチャイムが鳴るなり真野に駆け寄るギャルちゃんこと有紗）

（ビックリするオタクちゃんこと真野）

「マヤちゃん！　オススメのゲームない？」

「げ、ゲーム？　いろいろあるけど……『空に昇る月星』がいちばん好きだよ、クリアしてからやり込み要素ずっと遊んでる……」

「お兄ちゃんがやってたやつだ！　それ、どういうところがオススメ？」

「ストーリーは端正でキャラクターも魅力的だし、システムも凝っててRPGとしてはなかなか傑作じゃないかな……音楽もグラフィックも美麗だし」

「なんか冒険するやつ？」

「うん。RPGだからね」

「そっかあ、あたしには無理かな」

「攻略本あれば謎解きはだいたいなんとかなるよ」

「そーなの？　やってみよっかな」

「えぅ？！（アリサちゃんがわたしと同じゲームをするだと……？！）な、なんでいきなり？」

「んー、あたしゲームとかわりと興味なかったけど、マヤちゃんがよくノートにゲームのキャラ描いてるから、ゲームってハマったらたのしいのかなって」

「た、たのしいよ……嫌なこと忘れられるよ」

「マジ？　やってみる！」

「あぇ？！（また雑な布教が成功した、なぜに？！）」

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