154:シュバルツとコラボ配信!(中編)
ボクは福袋を閉じているテープを剥がし、中に手を入れた。
中には沢山のゲームが入っていて一番上から見せていく事にした。
『それじゃあ一番上から見せていくからね!』
:さぁ、鬼が出るか蛇が出るか...
:鬼でしょ
:鬼だな
:鬼かなー
疾風のナイトハルト:皆なかなか鬼っすね?
そして上に置いてあるゲームを取り出したボクは、そのゲームをカメラに映した。
『えーと、熱闘!アンリミテッドプロ野球?』
「なんですか、その某有名ゲームシリーズのパクリタイトルは⋯⋯」
ボクでも知ってるのはパワプ○だけどこれはそれとは全く違うゲームのようだった。
:クソゲーで草
:タイトルから漂うクソゲー感
:というかいつのゲーム?
:割と最近らしいなこれ
:どんなゲームなの?
『えっと、ふむふむ、なにこれ』
「ゆかちゃん、私にも見せてください、ほうほう、なんですかこれは」
:どんなゲームなの?
:教えて教えて!
:めっちゃ気になるw
『えっと、簡単に説明すると、野球ゲームからルールを撤廃したゲームらしいね!』
「何を思ってこんなの作ったんですかね」
:アンリミテッドってそう言う...
:絶対クソゲーwww
:草
:野球好き困惑するだろこんなんw
『と、とりあえず気を取り直して次いくよ!』
「この勢いで元値の三万円取り戻せるんですかね」
『一応P○7とWSwi○chのゲームしか出ないらしいから多分⋯⋯』
「嫌な予感しかしないですけどね⋯⋯」
お父さん奇遇だね、ボクもそう思うよ⋯⋯
:こんなの入ってるのに三万円もするのか⋯⋯
:現時点が酷すぎて笑う
:次が気になる!!
:はやくはやく!
『じゃあ早速行くよー』
そして次のゲームを手に取ったボクはそれをカメラに映した。
『これは! 当たりかも!』
「おぉ、これは私にも分かりますよ」
:先週発売したばかりのヒゲオカート13だ!
:普通にいいゲーム
:これ面白いよね
:まず外れないゲームだね
:これの配信やってる人多いし人気もあってなかなか良きね
『ルールは言わずもがな、王道のゲームだね!』
「私このゲーム苦手なんですよ⋯⋯」
:シュバルツさんェ...
疾風のナイトハルト:それ以前に先輩はゲーム自体が...
:ナイトハルトさん辛辣すぎw
:ま、まぁ皆知ってるけどさw
:シュバルツさんが可哀想だよ!
:シュバルツさんをいじめないで!
「しれっと何言ってるんですかナイトハルトさんは⋯⋯後で覚えておいてくださいね」
:ヒェ
:ひぇっ
疾風のナイトハルト:ひえぇ、怖いっすぅー
:絶対怖がってないよねナイトハルトさん
『お父さんって最近いじられキャラってイメージだったけど、怒ったら怖いのかな?』
「ゆかちゃんはいい子だったのもあって怒った記憶がありませんからね。
まぁ、ナイトハルトさんは⋯⋯ね?」
疾風のナイトハルト:俺っちは何もしてないっすよ!?
:真実とは時には残酷なんですよ、ナイトハルトさん...
:コメントも地味に酷くない?
「こ、これ以上はもうやめましょう、話が進みません⋯⋯」
『だ、だね⋯⋯』
どこか疲れたような声を出しながらお父さんは次へ行こうと話を逸らした。
疾風のナイトハルト:ふぅ、どうやら助かったみたいっすね
:だといいね...
:いつから助かったと錯覚していた?
「あ、ナイトハルトさんは今度のコラボの日、覚えておいてくださいね」
『あちゃー、許されなかったみたいだね⋯⋯』
話が脱線しまくったおかげでまだゲームは2本しか紹介出来てない、これだと終わるまでに二時間とかかかっちゃうから、てきぱきと進めて行かないとね。
『それじゃ、三本目は⋯⋯ん?少しパッケージでかい?』
「最近のゲームに大きいパッケージなんてありましたっけ?」
『滅茶苦茶大きいわけじゃないんだけど⋯⋯
これってP○7のゲームでも無いよね⋯⋯?
それにしてもパッケージシンプルだね?』
:これリメイク前のF○7だ!
:うっわなっつかし
:そうかP○7って今まで出たやつ全部プレイできるようにされてるからか
:価格は安めだけど名作よな
:リメイクは...うん...
:いつになったら続き出るんですかね
『F○7? リメイクはやった事あるけど⋯⋯』
「これ私が小学生とかの頃のやつですよ」
『面白いの?』
「私はあまりF○シリーズはやって無いですけど人気は高かったですよ?」
:やった事無いの!?
:やった方がいいですよ!!
:これは名作
:これの影響を受けた同世代はきっと多いはず
:中二病まっしぐらよ
:よく見たらこれ新品じゃね?
:あれ?確かに新品?
コメント欄ではやった方がいいとかパッケージをよく見て新品だとか話が盛り上がっていた。
『新品だと珍しいの?』
「コレクターの人なんかは新品未開封に拘る人もいますし、少し値段が上がるって感じでしょうか」
『なるほどー、流石お父さんだね!』
「ふふふ、ありがとうございます」
少し照れたような声を出しながらお父さんはそう言った。
:声から分かるくらい嬉しそうなシュバルツさん
:シュバルツさんが照れてる!
:新鮮すぎる
:シュバルツさんかわいい!
疾風のナイトハルト:なんで俺っちの時と違ってこんな黄色い声があがるんっすかずるいっすよ!
「普段の行いでは?」
『ナイトハルトさんってなんというか軽いノリだから、ギャップみたいなのがないんじゃないかな?』
疾風のナイトハルト:なるほど、ギャップすか覚えておくっす
:ナイトハルトさん好きな人死ぬんじゃね?
:ゆかちゃん、何かいいネタ教えてあげて!
『うーん、ナイトハルトさんのギャップ⋯⋯突然真面目な声でイケボで○○っすを付けずに話すとか?』
「それだとナイトハルトさんっぽくなくなってしまうのでは?」
『それがギャップ萌えってやつだと思うけど⋯⋯ねぇ、皆もそう思うでしょ?』
:ゆかちゃんのイケボの事かな?
:ゆかちゃんの可愛い声もいいけどイケボゆかちゃんもいいよね
:何それ聞いてみたい
:というかゲームの開封はどこぞへ...
何故そこでボクの話が出てくるのか、しかも何故かイケボを要求される始末。
ボクの声がイケボなのか自分だと分からないからちょっと気恥ずかしい。
それでもコメントでの催促があまりにも多いのでボクが折れ、イケボを出す事にした。
でも自信は無いからイマイチでも許してね?
『じゃ、じゃあ次のゲームのタイトルをイケボ風で言うから! それで勘弁してね!』
「イケボなんて出してたんですか、私も聞いたこと無いですし、少し気になりますね」
『うぅ⋯⋯お父さんに聞かれるのはなんか恥ずかしいなぁ⋯⋯』
そして気恥ずかしさを隠しながらボクはゲームを取り出し、そのタイトルを読み上げた。
『チーターウーマン〜エンドレスファイト〜』
「何ですかその究極のクソゲーみたいなタイトルは」
:草
:イケボで言ってるから余計に酷いw
:まずチーター○ンじゃないのかよwww
:なんでウーマンなのwww
:しかもエンドレスファイトとか終わらないのかよw
『どうやら3Dのゲームみたいだね、地味にP○7のゲームみたいだよ?』
「裏パケに乗ってる画像、ガチだとしたら相当頭おかしいですよこれ」
お父さんはボクから受け取ったゲームの裏パケをカメラに映しながら言った。
3Dモデルが平成初期レベルで正直、今のクオリティ上がったものを見て生きてきたボク達には厳しいレベルの出来だった。
:もう表も裏も酷いw
:これで定価いくらなんw
:調べたら定価4980円www
:たけぇwww
:同人ゲームでももっとマシなの出すぞw
「同人ゲーム以下のクオリティでその値段は最早良く販売しようと思ったなレベルなんですが⋯⋯」
『ボクもそう思う⋯⋯』
そしてそれから何個か福袋を開けて行くもパッとしないゲームが続き、最後の一個になってしまった。
『あっ、次のがラストっぽいね!』
「途中のやつがパッとしないせいか早く感じましたね」
『早速見ていくよ!
えーと、第三次ゲームメーカー大戦?』
「これって最新作ですよね?」
『そのはず⋯⋯ボクも買おうと思ってたやつだよ』
:あー...クソゲオブザイヤー受賞確定とまで言われたクソゲーだ...
:サイズ差ありすぎると開始時点で死ぬって噂のあれね
:ピ○ミンVSガン○ムの試合が1秒で終わると話題になったあれね
:3、2、1、Go! で終わるあれね?
:おい知ってるか、このゲーム9900円もするんだぜ?
:大惨事ゲームメーカー大戦ってか
「そんなに酷いんですか?」
『ボク普通に買おうとしてたんだけど⋯⋯』
コメント欄ではゲームの酷い所が沢山紹介されてるみたい。
逆に気になってきたから、これは早めに実況しないと⋯⋯!
『ボク、凄く気になるからこれ近いうちにやってみる!』
「あそこまでコテンパンに言われると逆にやってみたくなるあれですね」
:押すなよの精神ね
:あるある
:怖い怖いいいつつやっちゃうやつね
『それでこれで開封は終わっちゃったけど、どうしようお父さん』
「まだ時間は少しありますね、最後にましゅまろを読んで終わりにしますか?」
『うん、そうしよっか!』
:おっとましゅまろきたか!
:読まれてくれよー
:私のましゅまろ届けぇー
:どんなましゅまろ来るかなー
リスナーの皆もワクワクしているみたいだし、早速読んでいこうかな?
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