118:感想回★

「ふぅ、配信終わりっと!」

 僕は配信を終えてお風呂に入るため、身につけていた物を外した。


「⋯⋯寒い」

 配信前に暖房無しでまだいけると思っていたけど夜になると流石に少し冷えてくるね。


「それにしても皆凄く死んだようにコメントしてたけど実際どうなってるんだろ?ちょっと気になるなぁ」

 そんな事を呟きながら僕はお風呂に向かったのは良いけど、思ったより配信長かったせいかお湯が少しぬるかった。



 ここはとあるインターネット掲示板。

 今日も掲示板ではゆかちゃんについての話で盛り上がっていた。


【画伯な】白姫ゆかについて語るスレ11【男の娘】


264:名前:名無しのお姉ちゃん

皆、ゆかちゃんの配信は勿論見たわね?

というかスパチャで見たから今更だと思うけれど


265:名前:世界の予言者

>>264

勿論見たぞ!何度か死んだがな!


266:名前:石油王

>>264

勿論見たぜ!ついでに死刑宣告喰らったけどな!


267:名前:名無しのお兄ちゃん

>>264

見たぞー

というかお前ら早すぎ


268:名前:名無しのお姉ちゃん

>>264

みたよー


269:名前:名無しのお兄ちゃん

>>264

見たぞー


270:名前:名無しのお兄ちゃん

とりあえず今回の配信は色々ぶっ飛んでた


271:名前:世界の予言者

>>270

それな、ゆかにゃんで何度も死んだわ俺


272:名前:名無しのお姉ちゃん

>>270

わたしも死んだ!にゃの度に死んだよわたし!


273:名前:石油王

>>272

死にすぎで草


274:名前:世界の予言者

>>272

死にすぎwww


275:名前:名無しのお兄ちゃん

>>272

死んだ回数百回超えてるんじゃないか?


276:名前:名無しのお姉ちゃん

>>272

流石に死にすぎ、大丈夫?


277:名前:名無しのお姉ちゃん

みんな心配してくれてありがと

大丈夫、死にすぎてわたしも記憶に無いから

ただ川が見えた気がするけど


278:名前:石油王

>>277

それ三途の川や!!危ないところだったじゃねぇか!


279:名前:世界の予言者

>>277

見えちゃいけないもの見えてて草


280:名前:名無しのお兄ちゃん

>>278

個人的に気になるんだけど完成版はもう聞いたのか?


281:名前:石油王

>>280

ま、まだだ

怖くて聴けない


282:名前:名無しのお姉ちゃん

>>281

大丈夫、どうせ死ぬだけだよ


283:名前:名無しのお兄ちゃん

>>281

どうせ死ぬだけだな、安心して逝け


284:名前:石油王

>>282

>>283

どうあがいても俺は死ぬのか...


285:名前:世界の予言者

そういえばさ、配信終わったから言うけど今日さ

あのゆかちゃんのいたイベント俺もいたんだよ


286:名前:石油王

>>285

は???????


287:名前:名無しのお姉ちゃん

>>285

は?????


288:名前:名無しのお兄ちゃん

>>285

は?


289:名前:名無しのお姉ちゃん

>>285

どういうことか説明してもらえるかしら?


290:名前:世界の予言者

お前ら怖ぇよ...


291:名前:石油王

>>290

失言だったな、どんまい


292:名前:世界の予言者

まぁいいや、たまたま散歩してたらな

コスプレイベントやってたんだよ


293:名前:名無しのお姉ちゃん

>>292

たまたまコスプレイベントってやってるものかしら...?


294:名前:名無しのお兄ちゃん

>>293

まぁ、予言者だしな


295:名前:世界の予言者

>>294

おい待て、ふわちゃんだしなみたいに言わないでくれ

まぁそんで目の前に人だかりがあってだな

気になって見てみたらゆかちゃんだったんだよ

しかも田舎だぞ?いるなんて思わないじゃん


296:名前:名無しのお姉ちゃん

>>295

確かにいるとは思わないよねー


297:名前:石油王

>>295

まぁ確かにいるとは思わないか...


298:名前:名無しのお兄ちゃん

>>295

でも羨ましいぜ...

ちなみにどこ?


299:名前:世界の予言者

>>298

すまんゆかちゃんとの約束で場所は明かせないんだ

他の人が投稿してバレた場合は仕方ないけどって言ってたから

誰かが漏らすまでは我慢してくれ


300:名前:名無しのお姉ちゃん

>>299

写真は?


301:名前:世界の予言者

>>300

俺の顔だけモザイク入れてるけど勘弁な


oreyuka.jpg


302:名前:石油王

>>301

ファイル名で草

ゆかちゃんやっぱ可愛いわこれで男とは思えん


303:名前:名無しのお姉ちゃん

>>301

ゆかちゃんきゃわわ

お持ち帰りしたい!


304:名前:名無しのお兄ちゃん

>>303

おまわりさんこいつです


305:名前:名無しのお姉ちゃん

>>303

おまわりさんこの人よ


306:名前:名無しのお姉ちゃん

>>304

>>305

だからなんで!?


307:名前:石油王

>>306

理解ってないあたり流石だわ

流石変態淑女


308:名前:管理者

呼びました?


309:名前:石油王

>>308

おぉ!管理者!

変態淑女に変えてやってくれ!


310:名前:名無しのお姉ちゃん

>>308

あの!!!!それだけは!!!!許して!!!!


311:名前:管理者

>>309

おまかせあれ!

>>310

にっこり


312:名前:変態淑女

流石に冗談だよね?

そうだよね?


313:名前:変態淑女

いやあああああああああああ!!!!


314:名前:世界の予言者

>>313


315:名前:石油王

>>313


316:名前:名無しのお姉ちゃん

>>313


317:名前:名無しのお兄ちゃん

>>313


318:名前:名無しのお兄ちゃん

>>313

流石に草


319:名前:石油王

よし、この流れであれだが俺そろそろ覚悟決めたわ


320:名前:世界の予言者

>>319

お前...逝くのか?


321:名前:名無しのお姉ちゃん

>>319

とうとう決意したのね

あなたの意思、私は尊重するわ


322:名前:名無しのお兄ちゃん

>>319

お前の健闘を祈る


323:名前:変態淑女

>>319

わたしもききたい....


324:名前:石油王

>>323

お前本当ブレないな...


よし、それじゃ逝ってくる


325:名前:世界の予言者

>>324

逝ってらっしゃい


326:名前:名無しのお姉ちゃん

>>324

いってらっしゃい


327:名前:名無しのお兄ちゃん

>>324

ほら逝け!


328:名前:変態淑女

>>324

死ぬがよい....


♢(24時間後)


428:名前:石油王

今起きた


429:名前:世界の予言者

>>428

生きていたのか!?


430:名前:名無しのお兄ちゃん

>>428

ダニィ!?


431:名前:名無しのお姉ちゃん

>>428

生きていた...のね?


432:名前:変態淑女

>>428

チッ....


433:名前:石油王

変態淑女から殺意しか感じない...


とりあえず感想言うぞ?いいか?


434:名前:世界の予言者

>>433

待ってたんだ


435:名前:名無しのお姉ちゃん

>>433

早く


436:名前:名無しのお兄ちゃん

>>433

聞かせろよ!


437:名前:石油王

お前ら仲良しかよ!?

まぁいいや

結論、スパチャ投げて無い奴絶対買え

これはやばい

俺は最後まで聴くのに何回死んだか覚えてない

これで健全ものとかあり得ない

直接的な表現は一切無いし、そう思わせる描写もかなり少ない

だが、死ぬ

どうあがいても死ぬ

いいか?両耳からゆかちゃんのボイスが聞こえるんだ

そら死ぬわ



438:名前:世界の予言者

>>437

長文で草

とりあえず3行で言うとこうか


ゆかちゃんボイス両耳

死ぬほどやばい

健全とかまじ?


って事だな?


439:名前:石油王

>>438

大体合ってる


440:名前:名無しのお兄ちゃん

>>437

待て、24時間近くかかったって事はお前日曜日は...


441:名前:石油王

>>440

全部死んでたが?


442:名前:名無しのお兄ちゃん

>>441

ひえっ


443:名前:石油王

いいか、お前ら

配布来たら聴く時は時間を作った上で聴け

俺との約束だぞ


444:名前:変態淑女

>>443

らじゃ!


445:名前:名無しのお姉ちゃん

>>443

了解したわ!


446:名前:世界の予言者

>>443

応!


447:名前:名無しのお兄ちゃん

>>443

了解したぜ!


 こうして掲示板はゆっくりと進行していくのだった。



「ふぅ、とうとうきちゃったか」

 ゆかちゃんの配信を見終わり、最後の一言で死んだ私を待ち受けていたのはゆかちゃんのスパチャ感謝のお礼ASMR。


 しかもその完成版。


「未だに気を張ってないと序盤で死ぬっていうのに私大丈夫ですかね⋯⋯」


 ヤバいと思いつつも再生ボタンを押す指を止めることなんて出来なかった。


 ⋯⋯あぁ、やっぱりゆかちゃんの声最高だな。


 ⋯⋯うっ!?


 ⋯⋯ぐはぁ!?




 ⋯⋯びくっ!





 ⋯⋯ふわぁああああああ!!!!!!







 ⋯⋯んっ?



「あれ?」

 私はふと目が覚めた。


「あれ????」

 私は目を疑った。


「なんで月曜日になってるの?」

 私土曜日の夜に寝たはずなのに。


 ただ覚えているのは


「ゆかちゃんのASMR、やっぱりこれはだめですね。 時空が歪んじゃいます⋯⋯」


 耳がまさしく”死ぬほど“幸せだった事でしょうか。

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