88:シュバルツ(お父さん)とコラボ配信!④
「はい、みなさんお待たせいたしました」
『皆お待たせ!』
画面が切り替わり、ゲームの画面が表示されると、ワイプで二人の姿が映され反応を見る事が出来る様になっている。
:おかえり!
:おかえりなさい!
:ふたりともおかえり!
:おかえりー!
「それでは、早速始めていこうと思いますが、軽くルール説明をさせてもらいますね」
『勝敗は皆に判断してもらうからボク達の守るルールを言っていくからね!』
「まず、わたしたちの最初の所持アイテムは石のスコップ、ピッケル、斧の3つのみになります」
『そこからは自分で素材を集めて作るのはOKって感じだよ!』
「そして、制限時間は一時間、ちょっと予定時間から伸びてしまいそうですけど、ゆかちゃんは大丈夫ですか?」
『うん!ちょっとは大丈夫!』
:延長やったー!
:ふぅ...助かるぜ...
:やったぜ
:よっしゃ、まだ配信は続くドン!
「判断基準は見た目の格好良さにしましょうか」
『カッコいい建物作ればいいんだね!』
「そういう事です、それではそろそろ準備をして開始しましょうか?」
『うん!ボックスから石と棒だけ取り出して、スコップとピッケルと斧を作って⋯⋯っと』
「わたしも自分のを作っておきましょう。
⋯⋯これでよしっと」
『それじゃあ作る場所はこのボックスから右側がボクで左側がお父さんって形でスタートでいいかな?』
「大丈夫ですよ、それでは」
「『スタート!』」
:さぁ、始まりました!
:匠の出番はあるのか?
:グリーンのAKUMAはやめてくれトラウマや
:まぁ皆大体やつのステルス性能にやられるのよな
♢(白姫ゆり視点)
「さて、それではわたしはまず木を数本切って来ようと思います」
そう言ってゆりは森の方へと移動して木を何本か切って棒の材料を入手した。
それから再び建設予定地まで戻り、そこからマイニングを始めた。
ブランチマイニングと呼ばれる方法で掘り進めて行くと途中で石炭や鉄、銅などを入手出来たようだ。
「この鉄を使って鉄のピッケルを作りましょうか」
建設予定地に戻ったゆりは、クラフティングテーブルを使い石をかまどに加工する。
「かまどに石炭を入れて、鉄を溶かすと⋯⋯はい!鉄のインゴットの完成です!」
:あ、あの、時間...やばいですよ?
:だ、大丈夫?
:既に10分経ってますよ?
「えっ?大丈夫に決まってますよ?」
:う、うん、色々解説しながらやってくれるのは嬉しいけど、制限時間あるから...ねっ?
:材料集めの最中に死んだら詰むよ!?
「流石にそこまでゲームが下手ではありませんよ?」
:あっ、はい
:そ、ソダネー
:ウン、シュバルツサンゲームジョーズダネー
「もう、信じていませんね?」
そして鉄のピッケルを作り、それに持ち替えたゆりはブランチマイニングを再開した。
:これ建築勝負だからブランチマイニングに拘る必要無いんだよね...
:うん、本人は楽しそうだしいいんじゃないかな...
:まぁいいか
そして30分が経ったころ、空洞に当たったゆりは軽く探索を始めた。
その瞬間、シューと音がしたと思うとドン!と音がした。
:あっ
:あー
:あっ(察し
:死んだな(確信
「えっ?」
ゆりの画面にはゲームオーバーの文字が表示されていた。
「あああああああああ!!!!」
リスポーンしたゆりは急いで元の場所へ急いで走った。
「あ、素材が⋯⋯」
ギリギリ間に合ったと思ったゆりだったが、何故か自分の死んだ場所に開いた穴の下がマグマだった事に気付いた。
「あっ⋯⋯終わった⋯⋯」
:あっ(察し
:お、お疲れさま
:今から集めても大したもの集まらないだろうなぁ
:というか木を切るところから始めないといけないからこれ詰んだ?
「なんでわたしはいつもこうなるのでしょうか⋯⋯」
:フラグ建てたから...
:見事なフラグだったから...
:あのフラグの建て方はいかんよ...
「いや、でもまだ時間はあります!!!」
:諦めたら試合は終了だ!頑張ってゆりちゃん!
:止まるんじゃねぇぞ!
:ファイト!
:がんばえー!
それからゆりは急いで石と木材を集めて建築に取り掛かった。
「ふぅ、出来ました」
まるで豆腐に屋根を乗せたような見た目の建物がそこに鎮座していた。
:見事だ
:あぁ、見事だな
:スッゲェ豆腐...
:ご注文は豆腐ハウスですか?
「どうですか?時間がない割にはいい感じじゃないですか?」
:めっちゃお豆腐ですけどね!?
:格好良さが皆無ゥ!!!!
:スタイリッシュお豆腐
:完全にお豆腐だわこれ
「お豆腐の何がいけないんですか!?」
:これではもはや勝負にもならんぞ...
:ゆかちゃんの圧勝か...
:もう負けた事にされてて草
:ゆかちゃんの方見てみ?
:あっ(察し
「どれど⋯⋯負けた⋯⋯」
:負け認めるのはえーよ!!!
:まぁ確かにカッコいい何かは作ってるけどさぁ!!
:まぁ全ては匠のリフォームによる影響だったね
:嫌な、事件だったね
:まぁ皆ヤツにやられるのが普通だから...
そして時間が来てしまったためにゆりは建築の手を止め、集合場所へ移動した。
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