85:シュバルツ(お父さん)とコラボ配信!①
ついに今日はお父さんである閃光のシュバルツとのコラボ当日。
僕は午前中はバイトが入っていたから家に戻ってから準備を始めた。
コラボと言ってもオフコラボでは無いので、準備自体はいつもと同じだったり。
準備が終わったからと言ってすぐに配信をする訳では無いから、夕方までにご飯を食べたりしておいて、いつでも配信出来るようにする。
お父さんに何時に配信を始めるのかをメッセージアプリを使って聞くと、夕方の十八時から二時間を目安にやるとの事だった。
僕もそれ以上長いと眠くなり始めちゃうから正直ありがたい。
というかお父さんはその事も分かってやってそうだけど⋯⋯
とりあえず、配信アプリ側でタグの設定の確認をして無事にVライブのタグが入っている事を確認する。 また後で確認するとは思うけど、ダブルチェックするのが大事だからね!
⋯⋯うん、ちゃんと入ってる大丈夫。
僕は配信開始の時間が来るまでの少しの間、テレビをぼーっと見たりピヨッターのリプ返しだったり、ましゅまろの確認をしていた。
すると早いものでもうすぐ十八時、配信開始が目前になっていた。
するとメッセージでもうすぐ始めるからとお父さんから連絡が来ていた。
僕も3Dモデルの準備をして、配信のコラボ用のルームへ入室する。
するとほぼ同タイミングでお父さんもそのルームに入室していた。
入室と言ってもVRのように隣にいると言う訳ではなく、画面の中に2分割されてモデルが映されていると言った感じ。
右側がお父さん、左側が僕となっていた。
こうなると、よく切り抜きで見るあの状態になるんだ。
そしてVCをお父さんに繋げる。
「お父さん、準備出来たよ」
「オッケー優希、いつもみたいにやってくれて問題無いから気負わずいこう。」
「うん!」
「んじゃ、俺もシュバルツになるから、急にキャラ変わるけど気にしないでくれよ?」
「わかった!」
そして僕たちは配信を開始した。
♢
『リス兄、リス姉こんばんは!白姫ゆかだよ♪』
「皆様こんばんは、閃光の⋯⋯」
すると急に閃光のシュバルツの3Dモデルと声にノイズが走り始めた。
『えぇ!?ちょ、ちょっとお父さん!?』
:いきなりどうした!?
:なんだなんだ!?
:ゆ、ゆかちゃん一体何が!?
:さりげないお父さん呼び...なんかいいな...
柿崎ゆる:ゆかちゃんこんばんは、それで一体これは...?
旋風のナイトハルト:これは一体どういう事っすか...?
紫電の秋夜:ええっと先輩、これって?
Vライブマネージャー:今確認をとっているのでお待ちください!
するとその瞬間に閃光のシュバルツが光り始めた。
『えぇ!?』
:うおっまぶしっ!
:目がぁ!
:って言うほど眩しくなかったわ
:それな
流石にモニターから目潰しされるレベルの光は出ないわな
浮雲ふわり:あの一体何が起きているのでしょうか?
:俺たちにもわからん!
そして光が収まった時閃光のシュバルツのいるべき場所に彼の姿は無く、そこには白髪の長い髪を持つ女性の姿があった。
「皆さまこんばんは、わたくし、白姫ゆりと申します」
:えっ
:!?!!?!?!?!?
:wtf
:omg
:えっ?どゆこと?
:シュバルツは!?シュバルツは!?
そして理解の追い付いていない白姫ゆかはシュバルツのいた方向を向き言葉を捻り出した。
『えっ、誰?』
:草
:そらそうなるわw
:真顔で言うなwww
柿崎ゆる:いや、うん、誰?
浮雲ふわり:????
:しかも声完全に女の人だよな?
:マジで誰?
:Vライブの新規ライバーのお披露目?
Vライブマネージャー:えっ誰ですかあなた
:マネージャーwwwww
:マネージャーも困惑してて草
「いやですわ、マネージャーさま、あの時は一緒にお酒を飲んだ仲ではありませんか⋯⋯」
Vライブマネージャー:えっ?私、Vライブの所属ライバー以外と飲みに行った事なんて....
:それはそれで悲しくなるから...
:私で良ければついていくよ...
:お、俺もいるぞ!
旋風のナイトハルト:まさか
紫電の秋夜:ナイトハルト先輩も気付きましたか?
:ん????
:どゆこと?
「あらあら、もうバレてしまいましたか⋯⋯」
旋風のナイトハルト:この人こそ、リーダーっすよ...
紫電の秋夜:ガチすぎて飲み会中に使う事を禁止された女声ですよ...
:は????
:まじ????
柿崎ゆる:え、えぇ...
浮雲ふわり:ゆかちゃんの家族は一体なんなんですか...
『えっ?お父さんなの!?』
「そうですよ、ゆかちゃん」
『ひぃぃ!違和感がぁ!』
:草
:そら実の父親がこんな事したらビビるわw
:俺も親がこんな風になってたら違和感半端ないだろうなぁ...
:でも今のシュバルツさんの声大人なお姉さんって感じで結構好きなんだけど...
:すまん、わかる...
:正直好み...
「それではそろそろ始めましょうか、ゆかちゃん」
『ふぇぇぇ!!!違和感があああ!!』
カオスに塗れた配信が、ついに始まった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます