12.ほどほどの無限⁣⁣ ~例えば、影踏みのルール~


最近は空想や妄想にのめり込める頻度が減った



子供の頃⁣⁣はいつも無限の空想世界があった


すこし心を空の上に飛ばすだけで


いつでも⁣⁣その世界に入り込めた



        ✿



「横断歩道⁣⁣

⁣⁣⁣⁣

⁣⁣ 道路の白線⁣⁣

⁣⁣⁣⁣

⁣⁣ 石垣の上⁣⁣

⁣⁣⁣⁣

⁣⁣ マンホール⁣⁣

⁣⁣⁣⁣

⁣⁣ あと…影以外は危険地帯ね」⁣⁣

⁣⁣⁣⁣

⁣⁣「あ! おまえ、はみ出しぃー! オレの勝ちぃー!」⁣⁣

⁣⁣⁣⁣

⁣⁣「残念でしたー⁣⁣

⁣⁣ 足の下には影があるんだもんねー」⁣⁣

⁣⁣


        ✿



⁣⁣その世界は、だが、いつだって突然に醒めた⁣⁣


⁣⁣

⁣空想世界は「無条件」に無限なのではなく⁣て


⁣一定の条件を守ってこそ広げられたような気がする⁣



しかも、条件を守ることに躍起になってはいけない


心を如何にその世界に保ったまま


その条件からはみ出さずにいられるか



経験的に身に染みついた


暗黙の了解だった気がする




大人になって空想頻度が減ったのは


心が現実寄りにあるからなのかもしれない



その世界はいつでもそこにある


心をそこに委ねられれば


あの時のように自然に世界は広がる気がする




–––✧✧✧–––– ❖ ––––✦✦✦–––





(写真を近況ノート”「12.ほどほどの無限⁣⁣ 〜例えば、影踏みのルール〜」のノート”に載せました)

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る