第17話 新年

 今季はまだ一度しか雪が降らない。

新春に四家の総代が集まって、様々な報告をする。

初始は四家がずっと守ってきた恒例の行事で、本家の者だけが参加する。

とは言っても、跡継が決まった時も学業の進退の報告も、慶弔などもこの場で総代がするのが決まりであり、要は今年も仲良くやっていこうという新年会だ。

昔からの経験上、それぞれの分担をうまく回して結束を固めた方が、何かとうまく行くと知っているのである。

今年は隆が夏夜を迎えたこともあり、月嶋がこの会を仕切った。

神崎でも夏夜を出したし、橙子も入籍を済ませたから、忙しい一年だっただろう。

 朝から苑子と春江さんが張り切っている。

今日は、夏夜に着物を着せるのだという。

昨秋から、着物の生地やら帯、小物に至るまで大変な騒ぎだった。

母は夏夜を連れて何度も呉服屋に行き、そのうち父までが入って、色だの柄がどうだのと目を細めていた。

成人式を経験していない夏夜は、七五三の時に姉のお下がりの着物をきただけだし、儀式のあとの着物もお下がりだったから、母のいうことに大人しく従っている。

そんな訳で、今日の隆は疎外感いっぱいだ。

昼に春江さんが作ってくれた昼食を食べ、あとはただ父と夏夜の支度を待つだけの身だ。

父と隆はいつも通りスーツでいい。

「まだ終んないのかな。会の前に夏夜が疲れちゃうんじゃないか?」

ため息しか出てこない。


 しばらくして、母が自慢げに夏夜の部屋から出てきた。

「できましたよ。びっくりするわよ。隆も笙さんも。夏夜ちゃんいらっしゃい。」

ちょっと緊張した面持ちで出てきた夏夜は、やや渋めの紅梅色にほんの少し白梅を散らした訪問着を着ていた。

帯は若葉色で銀糸でうっすら雪花が刺繍してあった。雪花の模様は夏夜が選んだらしい。

帯紐の濃い黄色が映えて、帯留めは彫金と珊瑚で南天があしらわれている。

耳までの髪を右側だけ編み込んで、帯留めとお揃いの髪飾りを挿してある。

白いうなじと淡い草色の半襟がとてもよく似合っていた。

「どうかな…おかしくない?」

両手を少し広げて隆に見せた。

「....うん、似合うよ。」

それ以上言葉が出なかった。なんて言ったら良いんだろう...

「夏夜良いねぇ。とても似合うよ。さすが苑ちゃん、いい見立てだ。」

そう言ったのは父で、とても嬉しそうだった。隣で苑子が誇らしそうに笑っている。


 会場にはすでに匠と綾女が着いていた。

隆が夏夜を伴って入っていくと、綾女が駆け寄ってきた。

「わぁ!!夏夜すっごく可愛い!!みんなに見せようよ!」

そう言ってはしゃいでいる。

匠もゆっくり歩いてきて、上から下まで眺めると

「夏夜の和装って稽古着しか知らないけど、大人っぽくなるな」

「綾女ちゃんもたくちゃんも、褒めすぎ。全部お義母様が揃えてくれたの。」

そう言って赤くなったところも、初々しい。

隆はあれから、あまり話さない。機嫌が悪い訳ではなさそうだが。

「ねえ、あっちに秋さんがいたよ。橙子さんと旦那様も。紹介してよ。」

「行ってきてもいい?」

「うん。あらたまった挨拶はあとでいいから。迎えにいく。」

隆がそういうと、夏夜は綾女とメインテーブルに向かって行った。

草履が辛くないかな。

「大丈夫か?」

「何が?」

「お前、夏夜をちゃんと見れないんだろ?」

隆の顔がぼっと赤くなった。

実はそうなのだ。

夏夜の和服があまりに想定外で、なんと言っていいかわからなくなっていた。

「綺麗だよ」なんて、とても安っぽい気がして。

それに色っぽさも「たまらん」とは言えないだろう。

「こっちはこっちでほぼ惚気だな。」

匠がはははと困ったように笑っている。

「橙子姉様、リアム」

綾女と二人のそばに行って声をかけた。

「あら!綺麗にしてもらったわ。ね?リアム」

「はい。とても美しいです。それにこちらの背の高いお嬢さんも。桜の色ですね?」

橙子は落ち着いた黒のドレスを、リアムはスーツを着ていて、大人らしい華やかさを醸し出している。


リアムに綾女を紹介した。

「綾女ちゃんとは幼稚園から一緒なの。日本に来て一番はじめに喧嘩した人。それからはずっと一番の友達なの。」

リアムが綾女を握手をしてすぐに打ち解けた。

綾女ちゃんらしいなあ。どんな時でも堂々として見える。

秋華も遥とやってきた。

「綾ちゃん、こんばんは。ドレス、素敵!春らしくて似合うわ。」

「でしょ?この色が気に入って、買っちゃった!やっぱり、秋さんは見る目あるわ!」

秋華の前でフワリと回って見せた。

綾女はこの会ではいつもは振袖だ。今日は桜色のドレスを着ている。

今日は夏夜が着物と知って、変えてくれたのだろう。

夏夜は幸せね。こんなに思ってくれる人がいる。

そう思って遥を見上げる。遥も嬉しそうに夏夜たちを見ていたが、秋華の視線に気がついて背中をポンと叩いた。

「こんばんは秋姉様、義兄様。」

「夏夜ったら全然帰ってこないんだもの。大事にしてもらって、実家はもう忘れちゃった?」

ちょっと棘のある言い方に夏夜がびっくりしている。

「姉様、怒ってるの?」

「あら、怒ってないわよ。飲み物もらってくるわね。」

秋華は今の自分の言いように驚いていた。

夏夜は自分が何かしたのかと首を傾げた。

「気にするな。あれはなぁ、いわゆる八つ当たりだ」

遥が笑いを堪えたような顔でいう。

「八つ当たり?私に?」

「いや、夏夜にっていうか、そうだなぁ。自分の手を離れていく妹二人にかな?」

「私と橙子姉様?」

「強がっているけど、少し寂しいんだよ。今まで大切に大切にしてきた二人が揃って実家を卒業したからな。ほら、よく兄弟に恋人ができたりすると面白くないって話があったりするだろう。小説なんかでさ。」

橙子もわかっているかのように微笑んでいる。

「秋姉様....」

去年から、今まで思っていた姉とは違う顔を見てきた。

姉は神崎の総代で、医療センターの理事長で、警護のリードプランナーでそれから...強くて厳しくて、泣いたり、こんなふうに八つ当たりしたり。

「お前はこの頃、グッときれいになったからなぁ。大事にされているのがよくわかる。な?義弟殿。」

隆たちがきていた。

遥に話をふられ、少しぼやいている。

「なんだよ、遥さんまで。匠がうるさいからこっちにきたのに。秋さん手伝ってくる。」

「僕もいきます。」

リアムと隆は飲み物をもらっている秋華のところへ、足速に逃げて行った。

「逃げたって、今夜の隆はどこでもいじられるのになぁ。」

匠はクスクス笑っている。

「橙子さんも素敵だね。大人って感じ」

「あら、たくちゃんだって。スーツがずいぶん板についてきたみたいよ?」

「ふふん....たく、俺の妹たちはすげえだろ?」

「だなぁ。でもハルさんさ、隆も俺も綾だって今日はすげえんだぜ?」

「綾は何もいうことない。隆とお前はまだまだだ。やっとスーツが身についた蒲鉾二人衆だな。」

「蒲鉾はひどいなぁ、ならハルさんは焼きまでついた焼き板蒲鉾だろ?」

「俺の好みは板がなくてもうまい笹かまだ!」

遥と匠が鼻穴を膨らませて競っている。

「新年から馬鹿みたい。なんの自慢なの?」

綾女が呆れている。

秋華と隆たちが戻ってきた。大きな銀のトレーに飲み物を載せている。

「あら、遥とたくちゃんは蒲鉾の作り方?私は篠田巻きが好きよ?」

機嫌はなおったらしい。


 各家の報告が終われば立食で、あとはのんびりしたものだ。

次期総代の隆、匠、綾女は現総代達と話している。

橙子とリアムは、あちこちで奥様方に声をかけられて忙しそうだ。

少し人混みに疲れを感じて、壁際の椅子に座った。

「ほら、このあたりでいいか?」

遥が夏夜の好きそうな料理を載せた皿を渡した。

「あ、ありがと。」

「さっきの秋に怒らんでくれな?」

よっこいしょと夏夜の隣の椅子にかけた。

手にはワイングラスを持っている。

「八つ当たりのこと?怒ってないよ。」

「秋はさ、いつもお前と橙子を心配しているってのは本当だぞ。」

「私はどうしたらいいの?どうしたら姉様が心配しなくなる?」

「どうもしなくていい。お前も橙子も幸せになればそれでいいんだよ。

ただなぁ。今日のお前は随分と女っぽいから、秋は少しびっくりしただけだ。」

「女っぽい?」少し赤面してしまう。

遥は夏夜の背中をポンポンと叩いた。

「さて、これから忙しくなるから、今のうちに食っておけ。」

「うん?」

とりあえず、皿に乗ったものを食べ始めた。


 「忙しくなる」の意味はすぐにわかった。

「かーやー!!」

匠の父母がきた。匠の母にはしばらくあっていなかった。

異国で結婚して研究を続け匠を育てたこの人は、夏夜をギュッと抱きしめて、両頬をスリスリする。

「元気そうね。とてもきれいですね。苑子の見立て?センスがいいです。」

「エラ、それじゃあ、苑子さんを褒めているみたいだよ。」

匠の父が笑っている。

「学校の見学の時はありがとう。おじさま。エラおばさま、すごいでしょ?これね、お義母さまが揃えてくれたの。去年から色々考えてくださったから。」

「とても似合いますよ。」

ジロリと夫に視線を移して

「それからあなた!良い着物が映えるということは、内面の問題です。良い着物でも悪い心ではセンスよく見えないものです。

人の心と視覚は連動しているのですからね。高価な着物とだけ見るか、夏夜の良さを際立たせる着物と見るかの問題ではないかしら?」

心理学者は学長にも容赦がない。

「わかったわかった。君のいう通り。

ところで、大学はどうするね?通学が心配なら、通信でもいいんだよ。別に高校だけだって何も問題ないけど?」

「あの、まだよく考えれていなくて。ごめんなさい。おば様、心理学ってさっきいったみたいこと考えるの?。犯罪心理学ってどんなことを勉強するんだろう。」

「カヤ!興味が出てきましたか?それなら今度、ゆっくり話をしましょう!いつがいいですか?あなたの家でも私の家でも、外だって!」

「隆と一緒にまた大学に遊びにおいで。」

そこに磁村の父母と綾女の三つ下の妹もきた。

「磁村のおじさま。その節は...」

立ちあがろうとすると、軽く止めて

「それは今日はなし。済んだことだし、楽しい時間だから。元気な顔が見れて何よりだ。」

夏夜はうなずいた。

「綾女がしょっちゅうお宅にお邪魔して、ご迷惑かけてない?」

「ううん。綾女ちゃんがきてくれると楽しいもの。」

「夏夜ちゃん、かわいいね!隆さんとの新婚生活はハッピーな感じ?」

馴染みの人に囲まれて、本当に忙しい。お酒も入っているから、陽気だった。


 人が少しずつ減っていって、一人になるとホッと一息つく。

隣にリアムがかけた。

「疲れた?すごい会だね。」

「びっくりした?毎年この調子なの。

誰かが結婚や進学をしたり、何かライセンスを取ったりを共有して。

普段はみんな、国を跨いで忙しい。だから年に一度のこの日を楽しみにしている。でも、私や橙子姉様は長子...じゃなくて一番上の子どもではないから、来年からは参加自由よ。」

「そうですか。でも君は隆のお嫁さんだから、毎年参加でしょう?」

「あ、そうか。忘れてた。」

リアムが微笑んでいる。

「橙子姉様とはフランスで知り合ったの?私、全然知らなくて...」

「はい。橙子がいる病院で同じ時期に研修していたし、NGOに行ったのも橙子の影響が大きいです。同じ国に行くことはできませんでしたが。」

それも知らなかった。

橙子はNGO活動に数年参加していたから、そうなるとけっこう時間があるんだな。

リアムを見ながら考えてみた。

「僕は見ての通り、いわゆる生粋のフランス人ではない...祖父母はシリア人です。内戦から逃れてフランスに難民としてきた。

祖父母は苦労して父を進学させてね。父が会社を作って成功したおかげで、僕は医者になれました。母はフランス人なので、結婚は反対もされたらしい。でも、とにかく僕が産まれた。

祖父の体験を聞いて、誰かを助ける仕事がしたかった。」

「それで医師に...リアムもご家族も苦しい想いをしているのね。あの国ではまだ...」

内戦が続いていると言うのは、他人事過ぎな感じがして、どう言葉を繋げば良いか迷った。

リアムはそんな夏夜を見て微笑むと

「君もすごいでしょ?橙子に聞いているよ。」

すごい?ああ、前のことかな。草履の先をちょっと見つめてから続けた。

「私は...姉様たちのおかげなの、昔のことは。

今はどうかなぁ。隆...夫に甘えっぱなし。もう任務も出来ないし...」

「夏夜は仕事が好きだったんだね?」

「秋姉様みたいになりたいって思ってた。小さい頃から。」

「そう。秋華はかっこいいものね。夫の遥も男としても夫としても憧れるよ。

でも、僕が今言ったのは、君の生きる力のことだよ?」

「いきるちから?」

夏夜がリアムを見る。

「昔の君もとても頑張った。それも聞いている。そして大きなトラブルがあって、体に大きな問題を抱えた。

秋華には、その...隆との結婚のこと、僕は正直びっくりした。

傷ついた妹をすぐに他所にやるのかって。

それでも、君は今、みんなと一緒に笑っていたでしょう?

いろいろ辛いことがあっても、今、笑っている君がすごいんだよ。」

「...それは皆が..隆が...助けてくれて...」

「君が生きようって思わなければ、助けは役に立たない」

「そうなの?」

「ねえ、夏夜。世界にはね、死んでいく人がたくさんいるんだ。本当にたくさん。

命は神様がくれたものなのに....

命をつないで、笑顔を返せるのは助けてくれた人に力を与える。すごいことだと思わない?」

夏夜の目からポトンと一粒、涙が落ちた。

ハンカチが差し出される。リアムがニコニコしていた。

「僕の国では、こんな時ハグをよくするけど...日本ではあまり簡単に抱きつくなって橙子が。」

夏夜も笑った。


 「リアムと何話してたの?」

帰宅して着替える準備をしていたら、隆に聞かれた。

「リアムの家族の事とか...」

「泣いたように見えた。一瞬だったけど」

隆はよく見ている。隣にいない時でも。

「できることって、自分じゃ気がつかないんだね。」

「ん?どういうこと?」

「教えない。大切なことだから。」

夏夜はちょっとふざけている。

「なんだよそれ!」

ベッドで羽交い締めにした。腕の中で夏夜が笑いながらバタバタ暴れている。

「教えてくれないと、無茶苦茶やらしいことするけど?」

首筋にキスしてくる。

「わかった!話すからやめて。あのね、前に隆が言ってくれた事に似ているの。」

焦った夏夜が話し出した。

「俺が?」

「うん、私にも返せるものがあるって。」

今日聞いたリアムの話を隆にした。

羽交い締めの手を離して、隆は黙って聞いている。

「橙子さんが選んだ人らしいなぁ。でも俺はちょっと驚いているけどね。」

「なにに?」

「夏夜がまだ俺に甘えっぱなしだの、助けてくれたからだのばっか言ってることに。」

「だって、そうだもの。」

「甘えているのは俺もだと思うし、助けるのは当たり前だろ?夏夜は本当に自分のことまだ認めないんだな...」

夏夜はグイと引き寄せられた。

「まだわかんないなら、もっと苛めないとだめかも...この着物脱がしていい?」

「ダメッ!皺になっちゃう。せっかくお義母様が買ってくれたのに。」

「じゃあさ、着替えるの手伝うよ。」

「一緒じゃない!!」

「一回くらい脱がしてみたい。」

「初めての時にも..お着物だったよ?」

「あれはバスローブみたいなもんだろ?一枚だったし。今日のは帯から一枚一枚脱がして、襦袢姿にしてみたい。足袋は片方のほうが色っぽいな。」

「何考えてんの⁈変態!」

「変態上等!って言いたいところだけど、今日は疲れただろ?」

夏夜の額にキスだけして開放した。

『あーあ...まじで俺はバカだ。こんな機会、滅多にないのになぁ』

今夜の夏夜は頑張っていたのだ。人の多い場所でたくさん話をして笑って。

熱が出ないといいけど。


 帰りの車の中で、秋華がため息をついた。

「疲れたのか?秋」

遥が隣の秋華に聞いた。酒が入って、ほんのり顔から首が赤い。

「今日はペースが早かったな。」

「たぶん、ちょっとヤケ酒。」

「へぇ?珍しいな」

「夏夜に意地悪しちゃった。」

「ああ、あれも珍しい。」

ククッと遥が笑っている。

「理由は聞かないの?」

走る車から外を眺めながら、秋華は聞いた。

「大体わかる。でも、秋は話したい。だろ?」

「さすがねぇ。じゃあ聞いてもらおうかなぁ。

夏夜、とても綺麗になってた。半年前にはひとりで歩くもの心配したくらいなのに。今日会ったらすごく自信がついたって言うか。

それに女性らしくなって。もう、うちにいた時の夏夜じゃないんだなって思ったら、嫌な言い方してた。完全に八つ当たりよね。」

「自分でもわかってるんだから、明日夏夜に謝ってくれば、それで終わりだ。」

「せっかく綺麗にしてきたのに。怒ってるかもね。」

「そこまで子どもじゃないよ。あいつは。

お前にとっては守らなければならない妹だったんだ。夏夜もよくわかってるさ。

まぁ、今夜の夏夜は本当に綺麗だったからなぁ。少し品のない言い方をすれば色香ってやつだ。それを引き出したのは隆だ。

そう考えると義兄ちゃんとしては、隆をボッコボコにしてやりたいような複雑なもんがあるよ。」

「ふふふ、ハルでもそんなふうに思うの?」

外を見やりながら秋華が笑った。

「ああ、思う思う。よくも俺の妹にってね。簀巻きにして河に流してやる。」

「これじゃあ、私たち夏夜の父親だわね。うん、スッキリした。よく眠れそう」

「なぁ?俺たちも色香出してみるか?今夜あたり。」

そっと秋華の腰に手を回した。

「ハルったら。」

秋華は遥の手をペチンと音を立てて打った。

今夜の夏夜を見れば、そんな気持ちにもなるかも。

あんな時期が私達にもあったのかしら?

恥じらいと一途さがごちゃ混ぜになった目。

あんな目で見つめられたら、隆ちゃん我慢できないんじゃないかなぁ?

明日、月嶋の家に行くのは午後の方がいいかもしれない。

あら私、意外にはしたない事考えてる?

きっと橙子もこれからもっと美しくなるのよね。今のところ、白衣を着ている時が一番綺麗だけど。

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