はい、女って怖いです

「な、なんでここが分かったの…………?」


「え?GPS」


「GPS?!いつの間に?!」


どこ?!どこにあるの?!服か?!靴か?!携帯か?!


「教えないよ?お兄ちゃん、どこにあるか分かったらはずすでしょ?」


「そりゃそうですけど?!」


なんで逆に外さないって思ってるの?!


「そんなことより、ねぇ?先輩?誰?その女」


「い、いや、俺もちょっとわかってない……」


「……………………黒薔薇 四季さん?」


「……………………美菜井 和さん」


「あれ?和知り合い?」


「うん、中学校の時の友達」


そういえば、和は中学校俺たちと別だったっけか


「植付、お前別の学校の子にまで手を伸ばしてたのか?ん?どうなんだ?先生に説明してみ?3文字以内でな?」


どう考えても無理に決まってるでしょーが!

というか、説明も何も俺もそもそも誰か全く知らなかったし!


「あ、思い出したわ」


「会長?何を思い出したんです?」


「ほら植付くん、中学校の時ストーカー被害にあってたでしょ?」


「あ、うん……………」


正直、あまり思い出したくない記憶だ。毎日後ろをつけられていたし、毎朝下駄箱の中に赤い文字で愛してるって書かれ続けた手紙も入ってたし、家のポストにも毎日入ってたし、机の中に弁当入ってたし、なんでか時々物が新品になってたりしたし………でも


「あれは佳南と会長と海月が、ほっといていいよ、そのうち無くなるからって言ってたね」


本当に半年ぐらいで収まったしなぁ


「あれやってたの、あの子よ」


…………………………………はい?


「え?マジ?」


「うん、だって」


「「「私たちで突き止めて、説得(物理)したし」」」


説得の言葉になにか含みがあったような気がする……………てか、


「やっぱり女って怖ぇな…………」






▂▂▂▂▂▂▂▂▂▂▂▂


少し和視点です



ふふっ、植付くんは知らないだろうけど一番最初に四季ちゃんが犯人って突き止めたのは私なんだよ?四季ちゃんとは仲良かったからさ、文字の筆跡とかお弁当の風呂敷の匂いとかで分かっちゃったんだ。すぐ問いつめたよ?なんでこんなことするんだって、そしたらね


「愛してるの、彼の全てが欲しいの」


とかね?なんだかふざけた事を抜かしてるからね?徹底的に2人を離したんだ、四季ちゃんが話しかけようとしたら私が話しかけたり、近づこうとしたら走って植付くんに駆け寄ったりして徹底的に近づかせなかったのよ。そのうち近づかなくなったから諦めたのかと思ったけど……………まさかこんなとこで再開するなんて、しかも諦めていないなんて………


絶対、潰す







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