はい、ロクなのがいません

「ここが……先輩が暮らしてる家……未来の私との愛の巣……♡」


「寝言は寝ても言わないで?ぶち殺したくなるから、そもそもなんで家に入れちゃったの?!お兄ちゃん!」


 ああ……今日も空が青いなぁ……

 え?なんで現実逃避してるのかって?

 ……………めんどくせぇからだよ!もうなに言っても無駄なんだもん!怒られるんだもん!


「じゃあ先輩!ご飯作ってきますね!………ここが私達の愛の巣のキッチン………!」


「おい!ふざけんな!なに勝手に私の聖域に入ってんだテメェ!私がお兄ちゃんの体を構成する料理を作る場所にお前みたいな害虫が入ってんだゴルァ!」


 おお………魅空がブチ切れてる、ここまでキレた魅空を見るのは何年ぶりだろう……


「お兄ちゃん!この人帰らせてよ!邪魔!」


「お、おい、邪魔は言い過ぎだろう?」


「は?なに?私とお兄ちゃんの愛の巣に入ってきた害虫を受け入れるの?ハーレムでも作るつもり?それとも私に飽きたの?ねぇ?どうなの?飽きたの?…………………………嫌だ、嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ……………………………」


 あ、やべ、なんかスイッチ入ったわ


「先輩!嫌いな食べ物とかあります?あ、でも私が知ってる限り確か、パプリカとしいたけとアスパラガスが嫌いでしたよね!じゃあそれ以外の物でなんか作りますね!」


 …………………………俺、お前に嫌いな食べ物言った事あったっけ?


「え?なに言ってるんですか?先輩の事はとうの昔に知り尽くしましたよ?今更先輩の事について知らない事なんてあるわけないじゃないですかぁ~」


 ……………………俺の周りこんなんばっかかよ…………

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