俺が歩けばヤンデレに当たる

はい、殺人現場(？)です

「ふふふ…………！キスしただけで気絶するなんて心が弱いわね！」

「委員長、鼻血出てない？」

「？！…………………出てないわ！」

　いや今思いっきし拭いたよね？！制服の袖血まみれじゃん！

「出てるよ！ほら、思いっきり拭いたから顔に広がっちゃってるよ！ほら、こっちおいで、拭いてあげるから」

「う、うん………」

「あーあ、可愛い顔が血まみれだよもう…」

　フキフキ

「……………………Over kill」

　ブシャアア

　バタン

　え？！

「委員………………和？！」

　お前もかい！

　ガララッ

「おーす、おはよ……………………ナニコレ、殺人現場？」

「喰斗ー！！！！助けてくれぇ！もうなにをどうすればいいか分かんねぇよぉ！」

「お、おう…………って倒れてんのは師子倉さんと委員長か、お前、なにしたんだ？」

「いや………別に、特別な事をした覚えはないんだが………」

「んで、なにしたの？」

「……………ふ、2人から、キ、キスされた」

「へぇー」

「なにその反応？！」

　めちゃくちゃ興味無さそうじゃん！

「いや、人の色恋沙汰は死ぬ程どうでもいいからな、それで？それだけじゃないんだろう？」

「いや………佳南はそれだけで気絶したんだが………」

「…………………バカだろ」

「口に出すなよ………俺も思っちったけど」

　自滅してったからな…………

「委員長は？」

　えーと………

「委員長も俺にキスして、鼻血が出てて、出てるよって言ったら制服の袖で拭いちゃったから、顔が血まみれになってたから拭いてあげたら………………」

「拭いてあげたら？」

「なんか…………Over kill、って言いながら鼻血噴射させて気絶した」

「ぶはははははははははは！！！！なんだそりゃ！」

「俺もよく分かんねぇ………」

　ほんと、どういう意味なんだろう？

「ははははは！！……………はぁ、笑った。とりあえず、保健室に運んでやったら？」

「あ！そうだった！」

　運んであげないと！

「よいしょ……………じゃ、ちょっくら運んでくるわ！」

「おう……………………あいつすげぇな、2人担いで運べるって。それより、この血、どうすっかなぁ………」

　▂▂▂▂▂▂▂▂▂▂▂

　よいしょ………

「ふぅ………ちょっと疲れたな、俺も休ませてもらおう」

　ドサッ

「やっと一息つけた………………………ぐおおおおおおおお！！！！！」

　ヤバい！今思い返すと美少女2人からキスされるってこれもう一生分の運を使い果たしたんじゃねぇか？！

「あ"ーーーー！！！！もうどうすりゃいいんだよぉ！」

　恨むぞ………！過去の俺………！