俺が歩けばヤンデレに当たる

はい、キス合戦です

「茶番は終わった？植くんも律儀に付き合ってあげなくていいのに、優しいんだから………………でも、そういうとこも好き」

「お、おおぅ…………」

　佳南の奴、好意が露骨になってきたな……

「なに？いい女アピール？そんな事しなきゃ愛されないなんて可哀想だね」

「は？妻として夫に献身的に尽くすのは当然でしょ？あ、そんな貧相な体じゃ尽くせるものも尽くせないね」

「は？」

「あ？」

　本当にこの2人仲悪いな…………

「ていうか、植くんもなんで私以外の雌を名前で呼んでるの？なにしてんの？浮気？浮気かな？刻む？」

「なにを？！」

　こっちに飛び火した！

「ねぇ？なんで呼んでるの？」

「いや……あの……」

「うわぁ………お前最悪だね、ただ他の女の名前呼んだだけでそこまで好きな人の事疑うんだ…………信用してないんだね？」

「あ"？」

　あれ？ブチ切れてね？

「私が信用してないわけないでしょ？！ずっと一緒にいるのにそんな事あるわけないでしょ？！」

「でも、すぐ疑うって事は信用しきれてないって事でしょ？自分で嫁とか妻とか言っときながら信じられないとか………結婚してもすぐ離婚しそうだね」

「あ"あ"？ぶち殺すぞ？」

「私だったら夫からの愛は疑わないけどね？」

「私だって疑わないし！」

「さあ？それはどうでしょうね」

「………………表出ろ、叩きのめしてやる」

「いいわよ、私もここで白黒つけたいと思っていたし」

　な、なんか戦いが始まりそうなんだが……！

「あ！でもその前に………」

　ん？和がこっちに来るな……

　チュッ

「？！？！？！」

「ふふっ♪」

「ぎゃあああああああああ!!!!!!!!!」

　うおっ！佳南から断末魔が………

「………………………絶対に息の根止めてやる」

　……………………マジでやばい、惚れそう

「？！植くん？！ダメだよ？！惚れるなら私にして！…………………………これは、やるしかない」

　チュッ

「？！？！？！」

　佳南まで？！

「………………あ、これ私がヤバいかも」

　バタン

　はい？！

「佳南？！」

　なんでそっちが気絶してんの？！