はい、女は怒らすと怖いです

「び、びいっ!ぼうばべべぶべ!(ひ、ひいっ!もうやめてくれ!)」


 あんな啖呵をきった割にはすぐにをを上げたわね

 ふふふっ、お顔が腫れすぎてもう原型をとどめてないわね


「は?やめると思ってんの?馬鹿じゃないの?」


「言いましたよね?無事ではすまさないと」


「これは教育的指導だぞ?やめるわけないだろう」


「ふふふ、お兄ちゃん、待っててね……今お兄ちゃんの辛い過去を清算してあげるから」


「私の未来の夫を傷つけておいてこの態度……まだまだ足りないようですね」


 みんな、まだまだ殺り足りないようね……でも


「そろそろ時間よ、こいつに報復したい人はまだまだいるようだしね」


「いたぞ!あいつだ!俺達の娘を妊娠させて捨てやがったクソ野郎は!」


「ぶっ殺してやる!」


「生きて帰れると思うなよ!」


 ふふっ!その顔よ!その顔が見たかったのよ!その絶望の表情を!


「留寧先輩、この人達は?」


「今までこいつに捨てられてきた娘さん達の親御さんよ、こいつに報復の機会を与えるって言ったらみんなついてきたわ」


 それにしても……すごい人数ね、軽く100人はいるわね、ほんと……


「クズだわ」


「ああっ…………嫌だ、嫌だ、死にたくない!」


「安心しなさい、死にはしないわ。殺したら殺した奴の責任だと言ってあるもの」


 その会話も録音済みだしね、まぁ……


「死んだ方がマシな程の苦痛を受けるんじゃない?」


「嫌だぁぁぁぁぁぁ!!!!」


 植付くんの心を傷つけた報いよ



 ▂▂▂▂▂▂▂▂▂



「なんだったんだ……今の行列」


 すごい人数のおっさん達がなんかブツブツ言いながら1番前の執事みたいな格好したおじいさんについていってたぞ……


「この先でなんかやってんのかな……」


「あら?植付くん!」


 ん?


「会長?」


 おっさん達が曲がった道から来てたな、やっぱりこの先でなんかやってんのかな?


「あ!植付くん!」

「お兄ちゃん!」

「先輩!」

「植付!」

「植付くん!」


「え?!」


 佳南に魅空に海月に先生に委員長まで!


「珍しい面子ですね、やっぱりこの先でなんかやってるんですか?」


「やってると言えば………まぁ、やってるわね♪ふふっ」


「ある意味、お祭りだね!」


 ある意味?


「まぁもう終わりも近いようだから今から行っても意味無いわよ?」


「そうですか……」


 ちょっとなにがあったか見てみたかったな…


「じゃあお兄ちゃん!一緒に帰って2でお風呂入ろ!」


「なにが、じゃあ、なんだ!」


 みんなの前でなんつーこと言ってくれてんだこの妹は!そんな事言ったら……


「そうだ植付くん、その話について聞きたかったんだよ」


「そうですよ先輩、その話、本当なんですか?」


「植付?妹に手を出すのはいかんなぁ……先生が性指導をしてやる」


「うぅ……酷いです植付くん!私というものがありながら………浮気ですか?」


 ひぃぃぃぃ!みんな目が暗いよぉ!先生と委員長にいたっては発言がおかしいし!


「植付くん」


 はっ!


「会長!助け……」


 会長なら助けてく………!


「その話、じっくり聞かせてね?」


 ……………生きて、帰れるかなぁ



















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