はい、捕獲成功です
「誰がやるの?お兄ちゃんをいじめたやつを誘い出す囮」
「え?もちろん言い出しっぺの留寧先輩ですよね?」
「いや、ここは生徒を守る立場にある教師の三毛野先生が行くべきでは?」
「は?意味が分かんねぇんだが、真面目な委員長ちゃんがやったら?」
「いや、それはおかしいですよ?1番最初に原因を作った幼なじみさんがやるべきでは?」
「は?私が植付くんを苦しめる原因なわけないでしょう?体だけじゃなくて頭の中まで貧相になっちゃったの?」
「あ?」
埒が明かないわね……仕方ない
「じゃあジャンケンで決めましょう、これなら公平でしょう?」
反対意見は……ないわね
「じゃあ、いくわよ……」
「「「「「「じゃん、けん……」」」」」」
▂▂▂▂▂▂▂▂
はぁ…………言い出しっぺが負けるって言われてるのは本当だったわね……
さて………
「気絶させたのはいいけど、どうやって運びましょうか……」
引きずると時間がかかるし……そもそも植付くん以外の男になんて触れたくもないし……
「はぁ………できれば家には頼りたくなかったのだけれど……仕方ないわね」
プルルル
ガチャ
「お嬢様、どのようなご用件でしょうか」
「葉瀬川?すぐに来てちょうだい」
「かしこまりました」
プツッ
あ、場所言うの忘れた………まぁ、葉瀬川の事だし来てくれるでしょ
「お嬢様、葉瀬川、参上致しました」
「めちゃくちゃ早いわね………まぁいいわ、このクズをいつも使ってる場所に置いてきて」
「かしこまりました」
ヒョイ
……………毎度思うけど、葉瀬川のその細い体のどこに人を片手で持ち上げる力があるのかしら……
「では、後ほど」
「ええ」
ふふっ………これで捕まえることには成功したわ
あぁ……気持ち悪かった、植付くん以外の男に性欲のこもった目を向けられて……うぅ!今思い出しても鳥肌が止まらないわ……!!
「あの目玉……えぐり出してやればよかったわ」
私をそういう目で見ていいのは植付くんだけなのに……吐き気がする
「……………ふぅ、落ち着くのよ私」
計画の前提である捕獲には成功、次は……
「あの人達、殺さないでしょうね……せっかく人が張りたくない体張って捕まえたんだから、絶望させてから殺して欲しいのだけれど……」
大丈夫かしら………
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます