はい、恋する乙女達の作戦会議です②


 しばらく留寧視点が続くかもしれません


 ▂▂▂▂▂▂▂▂▂▂



「「「っ……………!」」」


「その様子だと、みんな覚えているようね」


「当たり前じゃない!あんな落ち込んだ顔した植付くん、初めて見たんだから!」


「私も……覚えてます、先輩に何かあったのは、あの時の先輩の焦った顔で明白でしたから」


「…………お兄ちゃんが特に落ち込んだ雰囲気だったので、覚えてます。その日もお風呂に乱入したんですが、心ここにあらずって感じでした………」


 バッ!


 なんですって?お風呂に乱入?詳しく聞きたいところだけど……


「今はその話は置いておきましょう……だから佳南さんに海月さん?その手に持った出刃包丁とアイスピックは捨てなさい」


 全く……私も危うくスタンガンに手が伸びかけたけど


「あの………私は話についていけないんですが……」


「私もだ、中学の時の植付の事は一通り調べたが、校内でのトラブルに関しては知らないのだ」


 あ、和さんと先生がいるのを忘れてたわ。中学の時になにがあったのかを説明しないとね


「実は………」






 ▂▂▂▂▂▂▂▂▂▂▂






「……………………へぇ」


「……………………ほぉ」


 ふぅ、説明し終わったのはいいんだけど……


「「で、その殴ったやつはどこにいる?(いるんですか?)」」


 はぁ、こうなるから説明するの嫌だったのよね


「はいはい2人とも、手に持ったナイフとノコギリは置きましょうね」


 ていうか、ナイフならともかく先生今どこからノコギリ取り出したの?


「落ち着いて、今から説明するわ」


「説明って……誰が植付くんを殴ったのか、知ってるんですか?!」


「貴方達がここに向かってる間に調べたの、家の力を使ってね」


「………さすが、織部財閥の次期当主と呼ばれるだけの事はあるな。仕事が早い」


「そうね……本当は頼りたくなかったのだけれど、植付くんの為なら私は悪魔にだってなるわ」


 そう、私は織部財閥という日本じゃ知らない人はいないほど有名な財閥の一人娘だ。まぁ、そのせいであったんだけどね……


「まぁこの話はいいわ、今は植付くんが顔に痣を作った経緯についてよ、聞く覚悟はいい?」


 コクン


「それじゃ、話すわよ……」





  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る