はい、会長が決意します

 今回は留寧視点もあります


 ▂▂▂▂▂▂▂▂




「ありがとう、植付くん。君は……やっぱり優しいね」


 優しい……か

 違う、違うんですよ……


「これは俺のなんですよ……会長」


「え?」


「いえ、なんでもないです」


 くそ……嫌な事思い出しちまった


「すみません、今日は帰ります」


「あっ!待って!」




 ▂▂▂▂▂▂▂▂▂


 留寧side



 行っちゃった……植付くん


 悲しそうな顔してた……


 でも、なんで悲しそうな顔なんてしてたんだろう……やっぱり、なにかあったのかな?植付くんは、なんでもない、って言ってたから、あまり詮索はしなかったんだけど……


 でも……


 彼は私を救ってくれたヒーローなの


 彼が唯一、私をくれたの


 彼が悲しんでいるのに、私はなにをやっているの?彼が大丈夫って言ったのを、私は何故馬鹿正直に信じているの?もちろん、彼の優しさは人間性は疑った事は無い、疑う事すらおこがましい。でも、彼は


 優しすぎる


 優しいからこそ、誰にもなにも打ち明けられない。人に迷惑をかけられない人なの


 でも……人は1人で生きられない。誰にも打ち明けられず、抱えたままだと、いつか爆発してしまう


 もし植付くんが爆発して……それこそ彼が死んでしまうような事があったら……


 私は、私を一生許さない


 死んで、彼の事を追いかけるだろう


 それぐらい、植付くんは私の人生に大きな影響を与えてくれた恩人で


 大好きな人なのだ


 もう、なりふり構ってられない


 頼るのはものすごく癪だけど……!


 彼が死んだら、元も子もない


 あ、でも


 連絡先知らないんだった……!


 どうしよう……


 あ!こういう時こそ会長権限ね!


 ふふっ、生徒会長ともなると生徒一人一人の電話番号さえ閲覧出来るのよ!職権乱用ですって?そんな言葉、犬にでも食わせておきなさい!


「もしもし……」


 待ってて!私が植付くんをその悲しみから解き放ってあげるからね!












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