はい、委員長は天使で幼なじみは悪魔です

「植付くん!植付くん!」


 ん?この声は……


「助けに来たよ!」


 委員長!しかも3人に気づかれないように小声で話しかけるという配慮もしてくれている!ああ……ほんと


「嫁に欲しい……」


「んえ?!きゅふぅぅぅん!」


「い、委員長?!」


 なんだ?!急に悶えだしたぞ?!


「はぁはぁはぁ………興奮してる場合じゃないわ、植付くん、行くわよ」


「お、おう……」


 なんだったんだ……さっきの悶えは……




 ▂▂▂▂▂▂▂▂▂▂▂▂▂▂▂▂▂▂▂





「ふぅ……なんとか教室に戻ってこれた」


 時間は……8時15分?!2時間半もあんな騒ぎに巻き込まれてたのか……俺(当事者)

 さて……教室に入ったのはいいものの……誰も俺を気にしてない。と、友達がいないわけじゃないんだよ?みんな他の人と話してるから俺は話しかけられないだけで…………グスッ、なんか言ってて悲しくなってきた。はい、すいません。嘘つきました。で、でも!このクラスにはいないけど友達は1人はいるよ?!別のクラスだけど……


「おーい、お前ら席に着けー。HR始めんぞー」


 え、もう15分も経ったの?俺がこんな事考えてる間に?時間の使い方が虚しいなぁ…


「おーい、植付ーなに外向いて黄昏てんだー恥ずかしいぞー」


 なんでデカい声で言うんだこのクソ教師!みんなに痛いヤツだって思われてしまうじゃないか!まぁ、そもそも友達いないから問題ないけどね!………………………グスッ、泣いていい?


「植付くん」


「うげっ」


 もう戻ってきたのかよ……佳南

 そう、クラスだけでなく席も隣なのだ。

 もう呪いだよね、これ


「なんで先行っちゃうの?未来の妻を待つのは普通だよね?」


 あれ?これまだ怒ってるパターン?


「なんでむしろもう怒ってないと思ったの?雌豚2人を相手してる間に別の雌豚に植付くん攫われるし」


「攫われるって……」


 そんな誘拐されたみたいに…(毎朝誘拐されてます)

 そして君また俺の思考読んだね?


「まぁあの雌豚にのこのこ着いて行った植付くんも有罪ギルティだけどね」


 あれ……?これ、死ぬヤツ?














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