Lv5 真っ赤さ、マッカーサー
「……ガチガチヅルは簡単に採れたけど、コンコウ石は簡単に採集できるの?」
『ブフッ、なに言ってるんですか?なわけないじゃないですかッ!』
(こいつたまに殴りたくなるわぁー)
『コンコウ石は”テッカ山”という山のてっぺんにある石なんですけど、てっぺんに登るのがかなりきついんですよねぇ……』
「山登りみたいなかんじってこと?」
『ブフォッ、そんな生ぬるいわけないじゃないすかッッ!』
(まじなんやねんコイツ、はらたつぁー)
『テッカ山は岩肌が鋭いので、コケたら死、もしくは死ですよ?』
「うん、一択は希望をください。二択とも絶望なので」
『まぁ、靴はそれではだめですね。確実に足のうらが……』
「足の裏が……?」
僕は大粒のツバを飲み込んだ……
『真っ赤さ、マッカーサー! ブフッ』
『『ペチンッッ』』
思わず平手打ちをかましてしまった。
『『ドォォォォンンッッッッ!!』』
ハルエンが吹っ飛んだ!!その勢いは凄まじく、辺りに爆風が起こるくらいの衝撃だった。
「や、やべ。やっちゃったかも(殺っちゃったかも)」
遠くに飛んでったハルエンが鬼の形相で全力ダッシュでこちらに向かってくる。すごい必死な顔なのでなんか面白い……
『痛いじゃないですかぁぁあッッッ!!』
「ごめんって、つい面白すぎてね」
『あなた自分の強さをもっと自覚してください!? 歩くだけでレベルが上がるんですからね!?』
確かに、さっきの平手打ちは力を加えずにあの威力を出した……明らかにレベルが上がっている。
僕は目を閉じ、自分のレベルの値を念じる……
34
「もう34Lv!? これだけしか歩いてないのに!」
『34Lvなら取得スキルも増えているんじゃないですか?』
僕は目を閉じ、自分の所持スキルを念じる……
料理
治癒
火炎
「3つのスキルを所持してる……料理、治癒、火炎だ」
『おぉ……なら!治癒してください!この頬を、痛いんで!』
僕はハルエンの頬に手をかざし、”治癒”を念じる……!!
「「 ファアアッッ 」」
まばゆい光がハルエンの頬を包み込む……!
すると、みるみる赤みがかかっていた頬が戻っていく……!
『痛くなくなりましたよ!治癒、成功です!』
「ほぉ、なら殴り放題だぁ」
『ほぇ?』
案外、この異世界は快適に過ごせそうである。
◆
『もうそろそろテッカ山につきますよ』
「あぁ、かなり歩いてきたな……でもあと2種類あるんだろ?」
『はい、ボンドロ牛の革が一番だるいんで。こんなの屁でも無いですよ……』
「それ言っちゃう〜? もう体力限界近いよ……」
『着きました! テッカ山!』
目の前にはそれはそれは高い山がそびえ立っていた……
「登頂は、やばない?」
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