Lv4 ただのホームレス

――スビノ森


森の中は適度に涼しく、鬱蒼としている……


「ふぅ、油断しないようにしないと”奴ら”にやられてしまうんだろ……? 常に警戒していかないとな……」

『いい心構えですね。 進んでいきますよ〜!』


森はかなり奥が深く、薄暗いので先が見えない。急にモンスターが現れても対応できる気がしないので、すぐに逃げられる準備をして望む……


『……そろそろ、出てきますよ。 ”奴ら”がねぇ!』

「まじかッ!裏切るかもッ」


―――後ろから気配を感じる………!!!


「うわぁぁあああッッッッッ!!!」


ボロボロの服、人とは思えない肌の色、体から放たれる異臭、明らかに危険な感じがする!!


「ただのホームレスじゃねぇぇぇえかッッ!!!」


そう、この森に生息する”奴ら”とはホームレスだったのである。


『……はい、ホームレスの方々ですが?』

「いや、コソ泥系モンスターみたいな言い回しだったじゃん! あながち間違ってないけど……金品盗みそうだし!」

『ジョーさんにそんなこと言わないでください!!!』

「お前が言ってたじゃねーか!!」


よく見ると、暗闇の中に光る目。ホームレスが7人は居る…… どうやら湿度や温度が一定で、ホームレスからしたら住心地の良い空間のようだ。


『こちらはジョーさん。ここのホームレスを取り締まっているリーダーで、俺たちは仲良くしてもらってます』


(リーダーとか言ってるけどアンタもホームレスやろ!!)


『ジョーですぅ、家がなくなったらここに来てくださいねぇ。いつでも歓迎するんで……』

「あ、ありがとうございます!!」


(いや、めっちゃいい人やぁぁんッッッ、前言撤回!)


『んで……? ハルエン君、今日もガチガチヅルを取りに来たんかいぃ?』

『はい、いいの生えてますかね?』

『ああ、ハルエン君以外この先を通してないからねぇ!』

『ジョーさ〜ん!! さすがっす〜!』


どうやら常連のやり取りをしている……僕は佇むことしかできなかった。


『……では、行きますか』


(おぉ、切り替えすご……)




――スビノ森 深奥部


『ぉおおッ!いいガチガチヅルがたくさん生えてますねぇ!さっさと採っちゃいましょう!あと2種類もあるんですから』

「あぁ、そういやそうだったな……完全に忘れてたわ」


「「ブチッッ」」


「「ブチッッ」」


『ちょいちょいッッ!!そんな乱暴にちぎっちゃだめですよ!』

「え、あ、ごめん。どうやるの?」


『『ブチッッ』』


「一緒じゃねーかッッッ!!」





            ◆



『ふぅ、ガチガチヅルは採れましたね……後は ”ボンドロ牛の革”と”コンコウ石”ですね、ボンドロ牛の革はすこし厄介なので”コンコウ石”から取りに行きますか!』

「うん、ボンドロだかコンコロだか知らんけど。さっさと行こうぜ」



無事にガチガチヅルを採集した主人公。次はコンコウ石だ!



―――――――――――――――――――――――――――――――――――――


第4話、読んでいただき本当にありがとうございます!!

皆様の応援が本当に力になります。もし❤、レビューをしていただけるというのであれば飛び跳ねる思いです……!

これからも飽きないようなストーリーを書きますので、作品のフォローお願い申し上げます!                   

                         ふきゅい。

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