第7話



「まぁ 光蘭の話は またにするがいい


明蘭も知らぬ話もあるだろう 皆で話してやるがよい 」




「そうですね 鄭関」




「はい」




「石は 明蘭が持っているのだろ?


間違いないか?」






「間違いございません


この手に取り 確認しております」




紫絖様のおっしゃる通りだ


戻ってくるのだな


不思議な石だ




「ならば 紫絖様には 明蘭が持っている事をお伝えするようにしよう」




「かしこまりました


どのようにいたしましょうか?


宮にお届けに参りますが 明蘭も連れた方が宜しいでしょうか?」






「そうだな……明蘭はこなく…」






「明蘭も連れていくのだ


明蘭から紫絖様にお返しせよ


道理があわぬ」




道理?いるのだろうか?






「兄上が そうおっしゃるのなら そうとりはからいまする」






「うむ」




「ですが 明蘭が王の前に立てますでしょうか………不安しかないのですが……」


鄭関が呟く




「良いのだ それで」







「兄上 何かあるのですか?」




「ふふふ」








怪しい




兄上の怪しいはいつもの事ではあるけども


紫絖様が絡んでくるので 簡単には考えることは出来ない………のだが……






「鄭関」




「はい」




「明蘭には 石の事は話しているのか?」




「いえ


持ち主は 知っていると 返せると それだけでございます」




「それでよいぞ………ふふふ


それ以上は話してはならぬ」




「かしこまりました」






やはり兄上は怪しい……






「伶笙


必ず明蘭の手で 石を 紫絖様にお返しせよ」




「それは必ず


鄭関よ 明蘭はこの家の事は知っておるのか?」






「いえ 話しても良いか 判断が出来ず まだ何も」






「兄上 如何致しますか?


私は 教えても良い年だと思いますが」






「我が一族の事を しかと教えるのだ


一族の姫としての 振る舞いも徐々に教えてほしい 宮に上がる際に必要な物を届けさせよう」




「そうですね びっくりするでしょうね 見てみたいなぁ」




「ありがたき幸せ では礼儀作法を 短い間で御座いますが 教えると致します」






「あまり 堅苦しくしないで欲しい 徐々にでよいからな


明蘭のまま 王には会って欲しいからな ふふふ」






「兄上?」






「ふふふ」




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