第2話

「父さん ただいま」


高順と別れて家に帰ってきた


「おかえり ちょっと遅くなかったか?

なんかあったのか?」


父さんが聞いてきた


「…………ちょっと早馬にあたりそうになっただけだよ てへ そして足首捻挫したみたい それで歩くの遅くて てへ」

事実を報告した 間違ってはない

所々抜けている?

そんなことは…

わかんなきゃ大丈夫 てへ


「なんだと?

早馬にあたりそうって…馬の前に出たのか?

足首捻挫だけなのか?他に怪我してないのか?」


「父さん……?多いよ」


仕方なく事実を父さんに説明した

そして

「これなんだけど」


紫水晶の首飾りを父さんに差し出した


「これは………」


父さんが 石をじっと見ている

結構な時間がたっている


「父さん?」


「いやぁ これを本当にその男の人が落としていったのか?」

「多分そうだと思う」

「そうか……」


もう一度石をみて 返してきた


「無くすんじゃないぞ ちゃんとお返ししないと」

「でも 誰に返したらいいのか分からないんだよ 名前聞けなくて」

「大丈夫だ 俺が知ってるから」


はい?

父さんが?

あの美形様を知ってるの?

というか この石をみただけでわかるって…

勘違いしてるんじゃないのかな…

そんなことを 考えてたら


「大丈夫だ 間違えるはずがない」


大丈夫が二回もでたよ


「のがれられんのか…」


「父さん?なにが……」

言いかけた途中で

「ちょっと 出てくる」

「え 何処にいくの?とうさ―ん!」


なんか変な父さん







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