砂糖禁止令を出されたワタシ
ここ最近、朝晩と冷えるようになり秋らしい風を感じるようになってきた。数日前の昼間は、かき氷が食べたくなるような暑さだったが、それでも夕方を過ぎると風がヒヤリとする。
秋は芋栗カボチャが美味しく、巷には色とりどりのスイーツが溢れる。しかし!かかりつけ医から砂糖禁止令を出された私には、どこへ行っても地獄だ……
食べたい!食べたいのに食べてはいけないのだ!
ハロウィン仕様のカボチャ、ほっくりした栗、乙女の秋には欠かせないサツマイモ!!!
ドーナツ!ケーキ!アイス!プリン!シュークリーム!タルト!
砂糖と生クリームたっぷりで濃厚なスイーツたち!
それらを横目に町中を歩くのは、本当に辛い。
なぜ、砂糖禁止令を出されたのか。
ワタシは水の影響を受けやすいらしい。と言っても、スピリチュアルなものではない。
体質の話だ。
身体が水を溜め込みやすいため、冷えやすかったり老廃物の排出が悪かったりする、ということらしい。
確かに、昔からトイレが遠く、それこそ小学生の頃は学校でトイレを使わず、帰宅したら即トイレに駆け込んでいた。外出先でトイレに行かずに10時間近くすぎて具合が悪くなってから用を足していないと気づいた、なんてことも若い頃にあった。
つまり、子どもの頃からの習慣の影響で、身体に水分を溜め込みやすいと言うのはかなり根深いのだろう。
人の身体は6~7割が水だと言われる。
身体を巡る血液も大半が水だ。内臓だって水分たっぷりプリプリ艶やかが良いに決まっている。
そう考えると、身体の水分バランスが崩れ、老廃物で身体の中が汚れたり、流れが悪くなるのがよくないのは容易に想像がついた。
老廃物が増えれば、身体の循環も滞る。つまり、身体を温める血の巡りが悪なるので、冷えに繋がるということか?
確かに、ワタシは冷え性だ。
夏場でも腹巻きをする。部屋の中でもスカーフが欠かせないくらいには、特に首回りや肩、背中が冷える。かかりつけ医が言うには、腹も背中も冷えが尋常ではないらしい。
いつ頃からか、足先の冷えがなくなったので、冷え性は改善されたと思っていたが、全くその様なことはなかった。
ワタシは立派な冷え性のままだったのだ。
だが、なぜ砂糖が禁止?
砂糖は水分を吸着する性質がある。
そのため、水分とともに摂取することで、より多くの水分を不要なものと共に吸収しやすくなる。結果、体内の水分が滞ってしまうことにも繋がるらしい。
いくら水分が大切だといっても、採りすぎも良くないと言うことか。
かかりつけ医の話を聞きながら、
自宅の冷蔵庫で保存していた使いかけの砂糖のことを思い出した。
ワタシが何を思って冷蔵庫にいれたかは覚えていないのだが、タッパーに入れた砂糖は、見事にカチカチになっていた。
冷蔵庫のなかで乾燥し固まっただけだが、当時はそんなメカニズムを知らず、とりあえずスプーンで引っ掻いて削ってみた。
金槌で叩かなきゃ砕けないんじゃないか?
そう思えるほど、削るのも一苦労なカチカチ具合だ。
困り果てたが良い策もなく、どうしたものかと台所に放置しておいたら、しばらくして上部がほろりと崩れた。翌日には、さっくりとスプーンが入る程に!
テレビで固まった砂糖には霧吹きで水をかけよう、と聞いたことがあるだろうか。
つまり、外に放置しておいた砂糖は空気中の水分を吸着することで、ほぐれたのだ。
放置しておいても空気中の水分を吸ってしまうのだ。
水分と一緒に採れば、それは、身体に水を溜め込んでくださいと言っているようなもんだろう。
先生の話はよく分かった。
分かったが……砂糖を我慢するのはとても大変だ。料理で砂糖を使うのは仕方ないとしても、一通りのスイーツはNG!
頑張ったワタシへのご褒美と思っていたものがことごとくNG!
美味しい紅茶と嗜むスイーツ!
多くなくて良いんだ。小さなケーキで良い!なんなら、ドライフルーツでも良い!
(ドライフルーツは、砂糖不使用のものは食べて良いと言われている)
だが、カップのヨーグルト(加糖)ですら首を縦に振ってはもらえない。
今年の冬は、炬燵でアイスなど言語道断と言われるのだろう。
嗚呼、冬がやってくる。
今川焼、たい焼き、お汁粉が美味しい季節が来る。炬燵で食べるバニラアイスが恋しい。
冷えが厳しい季節がやってくる。
健康を維持するのが、とても辛い季節だ。
酒も珈琲も断ったのだ。
その上、スイーツも断てと……
健康的な食とは、本当に難しい。
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