第3話恐怖・ハエ男
朝の7時30分。チョッカー日本支部の朝礼の時間だ。
ピンポンパンポン
「あったら~しい~あ~さがきたっ♪やあ、日本支部の諸君おはよう。首領の私だ。ガラムマサラ大佐、昨日のトイレットペーパー男は、何なんだっ!」
「すいません。天気予報が当たらなかったので……」
「な~に~、天気に左右される怪人なんか、どこにいるんだ!君には失望したよ。最後のチャンスだ。もし、今日失敗すれば、あの方を日本支部に招かなければなるまい!」
「あ、あの方とは、あの方ですか?」
「そうだ。そして、君はしばらく謹慎してもらう。今日の怪人は強いのか?いいか。ガラムマサラ大佐、まだ、1回も山田猛は変身してないのだぞっ!」
「……わ、私の不徳の致すところで」
ガラムマサラ大佐ほ怪人控え室に向かって、声を出した。
「ハエ男よ、ハエ男よ!」
「アブルブルブル、アブルブルブル」
「ガラムマサラ大佐、やるではないか?今回の怪人は強そうだな!ハエ男よ、お前はどんな強みがある?」
首領はハエ男にそう質問した。
「アブルブルブル、日本の夏、キンチョーの夏」
「……もう、10月だぞっ!」
「首領様、私は殺虫剤では死にません。また、空も飛べます」
「ハエ男よ期待しているぞ!」
ガラムマサラ大佐は、安堵したのが顔が笑顔になっていた。
山田猛は強敵に備えて採石場で、特訓をしていた。喫茶室マメーゴの店主のおやっさんは、山田猛が仮面レイダーV7であることを知っている。城北大学の生物化学科の元教授である。
「猛、それではチョッカー怪人に勝てない!高くジャンプしてこの岩石にキックしてみろっ!」
「レイダーキックッ!」
ゴキッ!
「った~」
「どうした?」
「足首やっちゃいました。こりゃ折れたな?」
「ば、ばか野郎!キックも出来ない仮面レイダーに倒される怪人なんて、いないぞっ!」
「みんな、変身してからのキックしてるじゃないですか~」
「お前、右足首骨折して、もしチョッカーが現れたらどうするんだ?」
「アブルブルブル、V7見たぞ!」
「あっ、貴様はハエ男!」
おやっさんが叫ぶ。
「猛、逃げるんだ!」
「嫌です」
「ここで、2人死んでどうする!」
「アブルブルブル、2人ともぶち殺してやるっ!」
ガラムマサラ大佐はモニターを見ながら、笑みがこぼれていた。
「アブルブルブル、さぁ、どっちが先に死にたいか?」
おやっさんは車に向かってダッシュした!
「逃がさんぞ、おやっさんこと東国原博士」
ハエ男は東国原博士を追いかけた。
「アブルブルブル、なんか、好きな香りがするっ」
「ハエ男よ!これはお前が好きな紙オムツだ!甥っ子の使用済オムツだくれてやるっ!」
「ほ、欲しい。臭いの大好き」
東国原博士はオムツを崖に向かって投げた!
「アブルブルブル~」
ハエ男は紙オムツと共に崖から転落し、爆死した。
「だ、大丈夫か?猛?」
「ひ、東国原博士いや、おやっさんありがとう」
「猛、この私が開発したエナジードリンク・ブラックブルを飲むんだ!直ぐに怪我が治るはずた!」
山田猛はエナジードリンク・ブラックブルを飲みほし、右足首を動かした。
「おやっさん!治りましたよ!骨折がっ!」
「良かった!良かった!」
「おやっさん、ハエ男は今どこに?」
「あいつは、甥っ子の使用済オムツと共に崖から落っこちて死んだよ!」
「やりましたね!おやっさん!飲みに行きましょ!おごります」
「そうこなくっちゃ!」
モニターを見ながら、ガラムマサラ大佐は胃の辺りを押さえて、チョッカー医療部で胃カメラを飲んだ。
胃潰瘍であった。
大佐は更迭を覚悟した。
今夜、通夜で明日は近親者のみで葬儀を執り行うらしい。
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