第4話:弟。ルイ


アデン「愛しとるぞぉぉ?!ユナよぉぉぉ泣」



ユナ「(ヴゲッ)」


ずっと、JKテンションでユナにベタベタと、くっつく父。アデン。しかし、流石のユナも嫌がり始め、ユナは離れて貰えそうな言い訳を探す。


ユナ「えっと……と、とりあえずお母様とルイに報告しに行くから一旦離れて!!」


アデン「……!すまないな、!」

とHAHAっと笑う父に対し、ユナは「こういうお父さんってよくいるよなぁ……」と思いつつも、若干イラッとした気持ちを抑え、│ルイ《弟》の部屋へ行く


コンコン


ルイ「!…どうぞー」

少し気が乗らなさそうな声色で返事をするルイ。しかし、ユナが来ると……


ユナ「おじゃまs…」


ルイ「姉様っ!!」


突然、抱きつき明るい笑顔を見せるルイ。

実は、ユナはストレスが溜まるとルイの部屋へ行き癒される習慣が昔からあり、そのせいか、ルイはシスコンになってしまっていたのだ。


ユナ「ウォッ?!」


ユナ「(なんなんだァァァ?!この可愛い生き物は?!)」

ついさっき、イラッとした気持ちがなかったかのように消え去って行き、ユナは満面の笑みになる。


ユナ「…ルイってほんと可愛い~❤」


頭を撫でながら、癒しを補充するユナにルイは頬を膨らませ注意した。


ルイ「もー!僕は'カッコイイ'の方が嬉しいんですけどー?」


ユナ「(ふふっ)」


ユナ「ハイハーイ。かっこいいよー?」


ルイ「もー!姉様っ!」


ユナ「(可愛い~ッ!!!!こんな15歳天使が前世にいたら私、さらに幸せだっただろうなぁ……)」


ユナ「…あ!そうだ、ルイ!」


ルイ「?…なんですか?姉様?」


ユナ「これから、何も用事がなかったら一緒にガーデンテーブルのところでお茶しない?」


ルイは目を輝かせて「はいっ!」と答え、その反応にユナの脳内が│瀕死状態ひんしじょうたいになる。


ユナ「(もう可愛すぎだってェェェェェ!!!!)」


―庭


フィール「お待たせしました。」


ユナの専属メイドであるフィールは、お茶の用意をし、紅茶とクッキーなどの入ったお皿をテーブルへ運び静かに置いた。


ユナ「いつもありがとね!フィール!」


フィール「い、いえ!!このくらいお易い御用です!」

と微笑むフィール

その姿を見てユナは「フィールを見習わなければ」と思いながら、フィールの手作りクッキーに手を伸ばす。


ルイ「そういえば、姉様……」


ユナ「んー?」

ニコニコしながら、ルイの言葉に反応する。


ルイ「何故、急に僕をお茶に誘ってくれたのですか?」


ユナ「ああ、えっとー……」

ユナは本来の目的を忘れ、ただ、ルイが可愛く気づいたらお茶に誘っていたことに今更、気づき「ええっと……」と呟いて焦っていた。


ルイ「ふふっ…いつも通りの姉様ですね。」

と、ふふっとルイが笑う


ユナ「もー!ルイったら!」

ユナは姉として恥ずかしいと思い、ルイに怒るに入らないぐらいの言い方で怒る。


ルイ「……でも、僕はそういう姉様のところ、すごく"可愛くて好き"ですよ?」


ユナ「あはは……」


ユナ「…………「」



ユナ「?!」


ユナ「(ん?今ルイなんて言った?!

私の耳が正しければ……

好きって言ってなかった?!)」

とユナは混乱しだす。


ルイ「?姉様?」

と言った本人であるルイは何事もなかったかのように、ケロッとしている。


ユナ「ル、ルイ?」


ルイ「はい?なんでしょう?」


ユナ「さっきの……好きって……どういう…?」





……To be continued

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