あのホームレスに七億を…… 6

 一週間後――。


「おい……嘘だろ!?」


 おじさんは驚愕きょうがくしました。


 そこへ姿を現したヒイラギ。


「そろそろ宝くじの結果が出た頃かなあ、と思いまして……で、結果はどうでした?」


「あ、あああ、あたあたあた」


 おじさんは呂律が上手く回っていません。


「どうしたんですか? あ! 分かりましたよ。一等七億yen当てちゃったとか?」


「それ!!」


「え!?」


「本当に当たったんだよ! その七億が!! っていうか嬢ちゃんのyenって言い方なんかムカつくけど、んなことはどうでもいい! とにかく当たったんだよ!!」


「ええええ!? うそおおおお!!」


 そして、ヒイラギとおじさんは深呼吸をして一旦冷静になります。


 それから互いに目を合わせると……


「「よっしゃああああああ!!」」


 今この瞬間この世にいる誰よりも力強い勝利のポーズで感極まるのでした。


 その後ろでナイスと言わんばかりに親指を立てる神様もなんだか嬉しそうです。

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