神様が見える女の子 プロローグ

 ここは都心から遠く離れたところにある神社。


 もう何百年もの間、神職もおらず廃れに廃れきっています。


 いや、今回は廃れていたというべきでしょうか。


 ボロボロだった床は修繕が施され、ビリビリに破かれていた障子は綺麗に貼り替えられました。


 あとは天井の雨漏りが無くなれば内装については完璧ですが、それもまあ近々何かしらやるのでしょう。


 おや、縁側で日向ぼっこをしている美しい少女の姿が。


 ちょっとそこのお嬢さん、よければ一緒にお茶でもどうですか?


「あんたって本当に現金よね。でもお断りよ! 私はコーヒー派なの。それから最近お供え物が牡丹餅ぼたもちばかりで飽きていた所だったの。三日月堂みかづきどうのおはぎも付けて出直してらっしゃい」


 そう、ここにはとっても負けず嫌いでしたたかな神様がいるのです。


 ※注意)神様は力を取り戻したらしいので、今回の神様は見た目が十七歳くらいです。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る