神様と不思議なおじさん エピローグ

 初々しいカップルを見送って、神様は両腕を大きく上げて伸びをします。 


「さーて、これにてめでたしめでたしということで。わたしはそろそろ寝ようかなー」

 

 ちょっと神様待って下さい。


「何?」


で? あのドローン、いくらしたんです?


「えー? そこ聞く?」


もちろんです。


「えーっと、5万」


 本当は?


「ご、50万と……ちょっと」


 50万円!?


「でも特別価格だったの! 定価はもっと高いんだからね!」


 せっかく神社の修繕ができるはずだったのに……。


「もう何よ! わたしは謝ったりしないんだからね! いやー我ながら良い買い物したわー」


 神棚の直下で、座布団にどかっと座るドローンが急に偉そうに見えてしまうのでした。

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