第2話 一人目の脱落者

すると、放送が流れた。「今日、一人目の人を招待します。どうぞ」と言われて入ってきたのは、二十代前半くらいの女性だ。すると、どこからか「美保、どうしてここに?」という声が聞こえた。それは、挑戦者の一人で、服はボロボロで貧しい状態であった。そしてその美保という女性が、「辰也あんたね、娘をほったらかしてなんてことをしているの?あんたの娘はね、学校で貧乏三浦と呼ばれて、いじめられているのよ。」と怒り気味でいった。それを聞くと全員がメモを書き始めた。俺はカーに「みんななにを書いているの?」聞くと、「ゲーム説明であっただろ、俺らはプレーヤーの本名を投票しなくちゃならない、今あいつの本名がわかっただろ、だからみんなメモしているのだよ。」と言った。俺はその時、なぜみんなそんなに必死なのかと思った。借金のためかな?と思っていた。俺もメモした。そして俺ははっとした。その三浦 辰也という男が泣きながらその女に別れを告げていたからだ。そしておなうんすが流れた。「ピンポンパンポン、面会は終了となります。面会の方は外に出て下さい。そして、プレーヤーの皆さんは教卓にある。投票箱に名前を投票して下さい。」そうして僕は投票用紙に三浦辰也と書いた。次の日の朝、三浦辰也は息を引き取っていた。それを見て僕は、気づいたのだ、これはリアル殺害ゲームであるということを。そしてアナウンスが流れた。「今回の投票は三浦辰也 八票、その他0票でした。よって、三浦辰也は脱落しました。では、セカンドラウンドです。皆さん頑張って下さい。」

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