第3話 気になる人

教室の隅で泣いている女性がいた。「お父さん、お母さん助けて、死にたくないよ。」と泣いていた。勿論、携帯等の通信機は没収されていたので、電話をしている訳ではない。俺は一人で泣いているのだろうと、思い、慰めようと、その子に近づいてみた。寂しく悲しい気持ちは、よく分かるからだ。そして、話かけた。「君の仮名何て言うの?」と聞いた。その女の子は、「私はマッチって言うの、大手マッチ屋の娘だけど、国の決まりでマッチの製造が中止されたから…」俺はその子の話が頭に入ってこなかった。何故かというと、俺はその子に一目惚れしてしまったからだ。俺は、顔が熱くなった。話ているうちにその子とは仲良くなった。

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