第2話 婚約者はわざわざ殺されたいようです。なんでそんなに殺されたいのでしょうか。そこまで言うのならそこまで殺されたいのなら仕方ありませんね

 「1000万カッパーだと!!

そんなの払えるわけないだろう!!」

 はぁ。とんだボンクラですね。

1000万カッパーも払えないとは今まで何をしてきたのでしょうか。

 「まぁ〜1,000万カッパーも払えるわけないじゃないのお姉様〜」

 はぁ、揃いも揃ってボンクラですねぇ。

私が1000万カッパー払えと言われたら払えるかですって?

払えるわけないじゃないですか。

1000万カッパーぽんと払えるならこんな安い依頼してません。

でも私は良いのです。

私は即死魔法を極めていますが、社会が世間がギルドが私を正しく評価してくれないのです。

だから、私が悪いわけではないのです。

社会が世間がギルドが私を正しく評価していてくれれば、私は今頃7000兆カッパーは持っていますよ。

はぁ、どうしてこの社会は世間はギルドは私を正しく評価してくれないのでしょう。

私がどれだけ努力を続けてきたと思っているのでしょう。

努力して努力して努力して誰よりも努力してきたのに、誰も私を正しく評価してくれません。

即死魔法の重要性なぞ、誰も分からないのでしょうか。

私は賢く先見の明があるので即死魔法を極めてきましたが、これで正しかったのでしょうか。

 「払えないなんて通用しないわよ。

なんとしてでも1000万カッパー払ってもらうわよ。

男娼でも娼婦でもして稼ぎなさいよ。

利息は一日5割にしておいてあげるわ」

 利息が安すぎるかもしれませんが、私は欲が薄いので構いません。

 「はぁー!?勝ってに言ってろ!!

お前をこの場で婚約破棄パーティ追放!!そしてお前をこの場で殺す!!

そうすれば慰謝料なぞ関係ない!!」

 はぁ、どうしようもなく愚かな馬鹿のようですね。

そんなに殺されたいのでしょうか。

そこまで言うのなら、そこまで殺されたいのなら仕方ありませんね。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る