とくとく！ 〜こちら独立行政法人☆特殊事案特別対策局〜

登場人物および用語（１）

＜登場人物＞

◇久世 琢磨（通称：タクマ）

　独立行政法人『特殊事案特別対策局』の男性新入局員。

　国立大卒で、本来は京都市の市役所職員を志していた。言葉遣いは少し荒っぽいが、実のところ荒事の経験はない。

　特別オリエンテーションを経て、不可視の腕を展開するサイキック系異能【手長足長】に目覚める。

◇五位堂 梓（通称：アズサ）

　独立行政法人『特殊事案特別対策局』の女性新入局員。

　私立女子大卒で、本来は警察職員を志していた。そこそこな良家の子女だが、実は根っからの武闘派。

　特別オリエンテーションを経て、生命エネルギーを操作・活用する気功術系異能【闘気操法】に目覚める。

◇守山 伊織（通称：イオリ）

　独立行政法人『特殊事案特別対策局』の男性新入局員。

　地方公立大卒で、本来は消防局職員を志していた。穏やかで真面目そうな見た目だが、実は結構チャラい。

　特別オリエンテーションを経て、熱エネルギーをを生命エネルギーに転化する特異体質系異能【炎喰らい】に目覚める。

◇沙羅（通称：サラさん）

　独立行政法人『特殊事案特別対策局』の関西支局長。

　見た目は南国ハーフなクールビューティだが、内面はかなり情緒不安定な様子。何故か姓を名乗らず、他人のことも下の名前で読んでいる。

　作中で披露した異能は、今のところテレパシーと西洋魔術系の結界のみ。

◇大江 道玄（通称：パイセン）

　とある寺で居候している『特殊事案特別対策局』の非常勤嘱託職員。特別オリエンテーションの舞台となったダンジョンを管理運営している。

　見た目はチンピラそのものだが、きちんと修行を積んだ高位の僧侶。なお、僧名も本名と同じ道玄。

　作中で使用した【鬼相転身】【護摩調伏】【闘気操法】の他、密教系を中心に多数の異能を習得している。

＜用語＞

◇異能（国際呼称：スキル）

　精神あるいは生命エネルギーをリソースとし、現代の科学では説明不可能な現象を引き起こす能力のこと。

　基本的に宗教に由来するものが大半だが、サイキックなど宗教とは無関係なものや複合的でカテゴライズ不可能なものも存在する。

　素質の有無には遺伝的な影響が大きいが、稀に例外もアリ。

　なお、作中における異能の素質とは『保有エネルギーの多寡』というよりも、これらを『操作するセンスの有無』を指す。

◇精神／生命エネルギー

　異能を発動するためのリソースとなるエネルギー。どちらを消費するかは異能の系統によって異なる。

　要は、ＭＰを消費する『まほう』とＨＰを消費する『とくぎ』のような違い。

　両エネルギーは根源を同一とするため訓練により相互変換が可能となるが、即応性には欠けるため枯渇や飽和には常に注意が必要。

　なお、枯渇や飽和した際の影響は、それぞれ以下のとおり。

・精神エネルギー

［枯渇］気絶　←→　重篤な厨二病［飽和］

・生命エネルギー

［枯渇］脱力　←→　破裂して死ぬ［飽和］

◇怪異（国際呼称：モンスター）

　各地で悪魔、妖怪、怨霊など呼ばれる、異質にして異形な存在の総称。生態や特性などは個体によってまちまち。

　現代社会においては殆ど全てが既に駆逐されているが、霊的に特殊な環境の場所には未だに棲息している。

　中には人類に協力的なものや資源化が可能なものも存在するものの、基本的には即討伐の対象。

◇異界（国際呼称：ダンジョン）

　霊的に特異的な地点に対して人々の信仰や怨嗟などの要素が複合的に影響し、通常の物理法則が通用しなくなった領域のこと。

　何の対処も取らないと領域は次第に拡大していき、さらには内部のモンスターが外界に氾濫する『スタンピード』と呼ばれる災害を引き起こす。

　基本的には危険度を低くコントロールする方向で管理されているが、内部に何らかの施設を建築したり資源採取用に改造したりされるケースも。

◇独立行政法人　特殊事案特別対策局

　現代の日本において、モンスターやダンジョンならびに異能者に関連する諸問題に対処する組織の一つ。

　具体的な業務は、中小規模ダンジョンの管理運営や異能者による軽微なトラブルの対応など。

　下記の計９つの拠点が存在し、それぞれ独自の組織形態と運営方針で各地域を管轄している。

・全国統括本部（東京都千代田区）

・北海道支局（北海道旭川市）

・東北支局（岩手県遠野市）

・関東支局（東京都台東区）

・甲信越支局（長野県諏訪市）

・東海支局（静岡県富士宮市）

・関西支局（京都府京都市）

・中国支局（島根県出雲市）

・九州支局（熊本県天草市）