#27 諦めるのはまだはやいぞ、八木
なんとかこの状況を打破しようと必死に頭を回転させようとするのだが、目の前の黒いブラに包まれた八木のおっぱいが気になって気になって
「ハイ、栗山くん、良い子だから脱ぎ脱ぎしましょうね~♪」
八木のおっぱいに気を取られている隙に、服脱がされた。
いかん、どんどん八木のペースで追い詰められてるぞ。
今ここには、上下黒い下着姿の八木とトランクス1枚の俺の二人きり・・・
八木がハニ噛みながらも上目使いでチラチラと俺を見ている。
あれ?
どうしよう
八木が可愛いんだけど?
ハニ噛んだ八木、可愛いぞ?
こんなに可愛いかったっけ?
モジモジしている八木
唇はぷるぷるしてて、頬はほんのり色づき、ちょっぴり上目使いで俺をチラチラ見ては、目が合うとサッと逸らして。
あざとい・・・だがソコがかわいい・・・
あれ?あれれ?
おかしい
絶対おかしい
八木のこと、客観的に可愛いって思うことはあったけど
ホントどうしよう
八木をカワイイと思うとか
八木のこと抱きしめたいって思うとか
『・・・・・』
どうしよ、どうしよ
何か言葉かけたいけど、何も出てこない
別にエッチしたい訳じゃないけど、何か言葉かけたい
いや、エッチもしたいか
さっきから股間が元気いっぱいだし
「はぁぁ」
俺が動揺していると、急に八木が表情を変えて溜息を吐いた。
「ここまで頑張っても、やっぱりダメですか・・・」
むむむ?
「前にも言いましたけど、栗山くんが私に興味無いことは分かってます。 分かってるけど、でも諦めきれないんです」
八木が寂しそうな表情で話し始めた。
「見ず知らずのわたしをおんぶして運んでくれた栗山くんが大好き」
「食事の時に、ちゃんと手を合わせて「いただきます」を言う栗山くんが大好き」
「わたしを守るために体張ってくれた栗山くんが大好き」
「わたしが我がまま言っても、プンプン怒りながらも結局最後まで我がままに付き合ってくれる栗山くんが大好き」
『あ、あの・・・八木さん?』
「彼女さん居ること知った時は、やっぱり無理かって、せめて友達でもいいからって思いましたけど、でも体張って守ってくれた姿見たらもう気持ちが止まらなくなっちゃって」
「好きで好きで、どうしようもないくらい好きで、あの手この手、思いつくことなんでもやってみました。 彼女さんと別れたって知った時は、もう周りのことが目に入ら無いくらい必死になっちゃって」
「けど、それでも栗山くんはわたしのこと、女として見てくれなくて・・・」
『あの~・・八木さん?』
「今日だって、ホントはすっごく恥ずかしくて消えちゃいたいくらいなのに、頑張って色仕掛けしたのに、それでもダメで・・・」
いや、その色仕掛け、滅茶苦茶効果覿面だぞ?
俺、籠絡寸前だよ?
「やっぱり最初から無理だったんですよね・・・勝ち目のない勝負にずっと挑み続けてバカみたいですよね・・・」
『八木、俺は別に八木に興味無い訳じゃないぞ?』
「え? いや、いいですよ・・・気を使って頂かなくても・・・余計空しくなるだけですから」
『いやいや、ホントホント』
頬をポリポリかきながら、続ける。
『前にも実は言ったことあって、八木その時寝ちゃって聞いてなかったんだけど、八木のこと興味ないことは無いぞ。それに感謝もしてるし』
「むむむ? どゆことです?」
八木の告白聞いた後だからなのか、それとも今から自分が言おうとしてることで緊張してるのか。 なんか、色々と脳みそショートし始めてるけど、今の自分のドキドキしてる気持ちを何とか伝えたいと思った。
思ってしまったんだよな・・・
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