第13話 戦神の怒りの一撃が白人の大軍を殲滅しました
モニカは服の上からホセに乳房を揉まれていた。
それを周りの兵士たちがニヤニヤと見ていた。
(こんな屈辱を受けるくらいならば、もうこの生命、戦神シャラザールに捧げます)
モニカは王国の始祖の母であるとされる戦神に祈った。
そして、両手に全ての魔力を集めようとした。
(ダビッドゴメン)
「な、何だ」
その気配を感じたのか慌てたホセが手を離した。
その瞬間だ。
凄まじい気がまわりを襲った。
ズカーン
そして、凄まじい突風が周りを襲う。
周りにいた兵士たちは吹き飛ばされて、地面に叩きつけられた。
凄まじい粉塵が周りを包んでいた。
モニカの拘束が衝撃によって外れていた。
そして、その粉塵がゆっくりと晴れる。
モニカの目の前には凛々しい姿の女性が現れた。
そして、その女性はホセを足蹴にして踏み台にしていた。
「小娘。呼んだのは貴様か」
ゆっくりと女神が声を出した。
「せ、戦神シャラザール」
ハッとしてモニカは慌てて跪いた。
そう、そこに立っていたのは王宮に飾られた、金髪青眼の凛々しいシャラザールの姿そのものだった。
「き、貴様何奴だ」
将軍は剣に手をかけて叫んでいた。
倒されていた兵士たちも次々に起き上がる。
「ふんっ、うるさいゴキブリ共じゃな」
馬鹿にしたようにシャラザールは言うや、胸をそらしていった。
「余は戦神シャラザール。悪逆非道なゴロツキ共を退治するためにやって参った」
「な、何じゃと、生意気な」
将軍は剣を抜くや、切りかかってきた。
「ふんっ」
シャラザールは小指で将軍を指差した。
その瞬間小指から凄まじい光が迸って将軍を直撃、一瞬で黒焦げにして弾き飛ばしていた。
そのまま光の奔流が先にいる兵士たちを次々に飲み込んでいく。
回れりの兵士たちはあまりの明るさに目がくらんだ。
モニカはとっさに目をつむったが、しばらく前が見えなかった。
光が収まり、目が見えるようになってみると、跡には1キロ以上に渡って黒焦げになった直線が残っているのみだった。
「1撃で千人以上が消滅した………」
モニカも呆然としていた。
「繰り返す。余は戦神シャラザール。貴様らの悪逆非道な行いは許しがたい。直ちに降伏せよ。さもなければ地獄に送ってやろう。どちらでも好きな方を選ぶがよい」
「おのれ。良くも将軍閣下を。者共相手はたかだか一人じゃ。かかれ」
副将軍が叫んでいた。
呆気に取られていた兵士たちは慌てて剣を構えて、シャラザールに殺到しようとした。
「左様か、愚かな者共よ。地獄に落ちてその方らの行いを悔い改めるが良い」
シャラザールが言うや、否や、巨大な火の塊がシャラザールを中心に発生し、それはあっという間に巨大になって1キロ四方すべて飲み込んでいた。
足蹴にされたホセも、周りの兵士たちも叫ぶ暇もなかった。
兵士たちは炎に触れるやいなや一瞬で蒸発していった。
凄まじい爆発が終わった跡には、生き残った兵士たちはほとんどいなかった。
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