第13話「ニケの正体発覚… そして榊原家家族会議」
「
「どうだ、
「はあ…」
北条に問われた
「
「いえ、申しわけありません… 少し考えることがありまして…」
北条は驚いた表情で
「本当にお前らしくないな。困るぞ、この大事な時に。まあ、お前も人間だってことだろうが、しゃんとしろよ。いくら私が右腕と頼むお前でもそんな
「失礼しました、課長。申し訳ありませんでした。今の課長のご質問に対する答えとしましては、私もこの少女がニケで間違いないと思います。ましてや
北条は、この
「その通りだ。この少女…『
しかし
しかし、たとえ一体であったとしても
この老人に関しても、正体及びニケと関係も含めて早急に調査を進めるんだ、いいな。」
また眉間のしわを深めるようにして、
「はっ、
「ふ… 決まっている。ニケを確保するのだよ。そして彼女の秘密を
「それは上からの命令なのですか…? それとも、課長個人のお考えなのですか?」
この男にしては
「いや… まだ報告していないし、これからも上司に報告する事など私は考えてはいない。こんな事は彼らの手に余るだろうからな。もっと有効なニケの使い方を考えていくさ… 私と君でな。ふふふ、そうなれば我々の今の地位などゴミの様な物だ。もっと上に
「課長の…いや、北条先輩の野望は相変わらず
「そこが私のいい所じゃなかったか… 違うかい?」
北条も、自身が唯一信頼し可愛い後輩でもある
「まあ、ニケこと『
「分かりました。
「ニケ… いや、
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いっぽう、
会議に参加している者は、
「そう… そんな恐ろしい目に
アテナの問いかけに娘のくみが答える。
「うん、そうなの…ママ。でも、あいつらの口ぶりでは目当ては私みたいだった… ねえ、お
祖父である
「確かにそうじゃった。あれはくみを
それまで黙っていた
「しかし、父さん… くみは
「わしも考えたんじゃがな… 先日のお前の操縦していたジェット旅客機の事件…公的な発表では事故という事になっておるようじゃが、あれが原因ではないかの。」
「私もそう思います、お
アテナがくみを見つめながら言った。
「それが正解だな、きっと。滑走路を含めた飛行場には
「そんなあ… 私の動画や写真が勝手に撮られてたなんて…ひどいわ。プライバシーの侵害よ!」
くみが怒りながら大声を上げた。無理もない話である。
「とにかく、バレてしまったものは仕方が無いわい。しかし、
「それがいい、父さん。そうしてもらえれば、くみも私達家族みんなも助かるよ。」
「さすがは、私のお
くみがおどけて言ったのを、アテナがたしなめた。
「こら、くみ。お
言われた当の本人である
「まあまあ、アテナさん… くみも悪気がある訳じゃないんじゃろうから。なあ、くみや。」
くみは可愛い舌をペロッとのぞかせて、
「もちろんよ、ママ。私はお
祖父の賢生に投げキッスをした。
「ほっほっほ、お前は憎めん娘じゃのう。」
やっと、この家族にいつも通りの明るい笑いが戻った。
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『次回予告』
自分の現在の力に限界を感じた
次回ニケ 第14話「北条 智… 誤算と新たなる野望」
にご期待下さい。
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