第3話

銭湯から上がり居間へ行くと丸机と2つの座布団がおいてあり、机の上にはご飯とみそ汁に塩焼きされた魚と漬物がおいてあった。そして座布団の一方にはホムラがすわっていた。ホムラは水色の着物を着て髪の毛を後ろで結び、うちわで自分を仰いでいた。ついでに季節は秋なはず、たぶん。

「・・・湯加減は問題なかったか?」

「は、はい!」

「・・・まあそう固くならないで。べつにとって食べるわけじゃないんだから。」

さっきとは違うやんわりとした口調だった。

「そういえばごめんね。キッドが迷惑かけて。」

「いえいえ!!むしろこっちが迷惑かけているので!!」

「そっか。・・・そういえば飯はまだなんだろ?食べな、遠慮はしなくていいよ。冷めちゃうしね。」

「わ、分かりました!いただきます。」

そうしてシシャモはご飯を食べ始めた。

「?!お、おいしい。」

「そっか」

出されているものは質素なのにとてつもなくおいしい。

「食べている間に自己紹介をしよう。僕の名前はホムラ。まあ、覚えたりはしなくていいぞ。一様この宿屋の主してる。キッドとは腐れ縁に近いかもな。あ、箸が止まっちゃってるね。」

そう彼は言った

「遠慮はしないでいいよ。話は流す程度でいいし、ゆっくりと飯を食いな。」

―――――――――――――――――――――――――――――――

「ごちそうさまでした。」

「はいよ」

食べ終わると食器はどこかへ、たぶん食堂があるほうへとんでいった。

「さて、キッドから聞いたよ。とてもつらいことだったね・・・実は蘇生不可能って言ってたけど・・・蘇生できる方法があるって言ったらどうする?」

「?!」

「もちろん簡単じゃないし、相当の対価を払ってもらおうとは思っている。」

「で、でも私お金h「お金じゃないさ。聞いた感じだと君を守るために戦って殺されたんだろ。たぶん君自身の力を出し切ってないんじゃないかな。タマゴ?だっけタンクとしての役割が強く、でも攻撃も行う。そして君は割と補助魔法とか指示だしをしてるんじゃないの?」

「そうです・・・」

「僕的にはもうそこは卒業していいと思うよ。魔力も体力もそこそこあるっぽいし、周りを見る目もあるっぽいから。僕が君を鍛えてあげる。そして強くなってほしいのが僕からの条件。」

「・・・」

そんなことに何のメリットがあるのですかと聞きたかった。

「そして君には復活の儀を行ってもらう。・・・知ってるんじゃない?ダンジョン復活の洞窟リザライトホール。そこをクリアしてもらう。・・・実はあれがまだ存在するんだよ」

「そ、そんな」

復活の洞窟リザライトホール・・・獣魂を復活させることのできるAT屈指の難関ステージ。そして、2年前に削除されたはずのステージ。ストーリーで行く必要はないが、一度だけ死んでしまった獣魂を復活さあせることができる唯一の場所。儀式の前に中ボス二体、ステージボスを連続で倒さないといけない。相棒のいない今シシャモにほぼ勝算はないだろう。ステージに入ってからの数々のトラップや魔物に苦戦し、あるとき地上に魔物があふれそうになったため閉鎖され消滅したものだと思っていた。

「なぜ存在するのか、そしてそれをなぜ知っているかは聞かないでくれ。」

「・・・分かりました。」

「安心しろ。キッドにも同行してもらって二人で戦ってもらうから。」

「え?ホムラさんは戦わないんですか?」

「僕はいろんな意味で足手まといだから。そんなことよりどうする?あの儀式自体もあと二か月以内にしないと復活させれなくなるよ。」

「・・・やります」

その言葉を聞くとホムラは満足そうにうなずいた

「よし。そういうなら明日から一か月特訓するぞ!!」


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