第一
第1話
草原を一人で歩いている女の子がいた。彼女の名前は
シシャモの獣魂はヒヨコ系の獣魂でタマゴの殻をかぶった黄色い鳥の姿である。名前は“タマゴ”通称は“タマちゃん”。シシャモはタマゴのことが好きだった。いつも仲良くゲームを楽しんでいた。しかしタマゴは殺されてしまった。彼女たちは決して弱い部類のタッグではない。しかし悪質なプレイヤーに不意打ち攻撃を食らった状態で戦闘が行われに卑劣な行為によりシシャモは傷だらけで戦闘ができなくなった。しかし体力をギリギリ残し、いたぶり続けられた。タマゴも相手からの攻撃からシシャモを守るのに必死だった。そしてその悪質なプレイヤーはタマゴを戦闘不可能どころか殺してしまい蘇生不可能にしてしまった。こうなると新しい獣魂を手に入れるか、いっそ別の系統のゲームに移動するかになる。シシャモに思い出を簡単に忘れ去ることはできない。タマゴは彼女がゲームを始めた時からのパートナーなのだから。復活させるのにも莫大な金額が必要で、さらに記憶の消去がされた状態でしかも同じように育つとも限らない。悩みに悩んで放心状態になっていた。
シシャモはただずっとまっすぐ進んでいた。気が付いたら森の中に入っていた。でもシシャモは止まらず歩いて行った。いつものフィールドと違うのにさえ気づかない。さらに目の前の下り道とちょっとした窪みにも。そして足を踏み外した。
「え!?」
そのままゴロゴロ転がっていく。
「と、ととまってぇ―――!?」
そのまま森のふもとまで転がる。その先には町がありそのまま進むと門にぶつk
「うべしっ!?」ドンッ!!
案の定ぶつかった。しかし軽傷ですんだ。
「いててて・・・」
体を起こしてあたりを見渡す。門は閉まっていた。中には入れないのかと見渡すとその隣に誰でも大歓迎と書かれた看板と潜り戸が付いており中に入れそうだった。
「君~大丈夫??」
そしてそこからいきなり中から女性が顔をのぞかせてきた。赤髪にテンパ、身長はそこまで高くなくむしろ低いほうだった。西部劇に出てきそうな姿をしている。見た目の厳つさとは裏腹におっとりした口調だった。
「ここらへんで見ない顔ねぇ~?迷子かなぁ・・・時間も時間だし~魔物に襲われるのはだめだから~中にお入り!」
「あ、ありがとうございます!!」
「うんうん~」
あっさり中にとおしてもらった。そういえばと空を見上げると、夕暮れに近い明るさになっていた。歩き始めた当初は朝だったのに・・・。
‟くぅ~~”
シシャモは思いっきりおなかが鳴らしてしまった。そういえば飯も食べずに歩き続けていたのだ当然だろう。仕方ないからゲームをログアウトして食事をとろうとし始めた。
「あ!ちょっと待ってぇ~実はねこの近くに無償で泊めてくれるしご飯、さらには銭湯にも入れる場所があるんだけどいかない~?お姉さんさぁ~もともとそこ行く予定だったしぃ~。怪我治療もしてくれるから~いきましょ!」
とても怪しい、でも魅力的な誘いだった。
「え!・・・でも私がお邪魔するのも申し訳ないですし・・・」
「いいの~!困ったときはお互い様~!」
「誰かいるなと思って見に来たら・・・なに勝手なこと言ってんだよ。」
「?!」
いきなり後ろに人が現れた。ほんとにいきなりだ。女性もちょっと驚いている・・・ようにみえる。水色の髪に水色の目そして水色のジャージ。少女だろうか、いや少年にも見える。自分よりちょっと大人びているだろうか。身長は赤髪の人と変わらないかちょっと高い。
「キッド・・・君はすぐこういうことに手を出す。」
「でも泊めてあげるんでしょ~ホムラ君は優しいもんねぇ~。」
「・・・はあ。・・・ついてこい。」
ホムラと呼ばれた少年(?)は門の入り口に向かって歩いて行った。
「さあいくよぉ~」
そのあとにキッドさんが続く。慌ててシシャモもおいかけた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます