第5話 5月11日深夜~5月12日 チカコ√

         ◇

 あ、ダメ、かも。でも、イヤじゃない。

 どうしよう、初めてって、ばれちゃう、このままじゃ・・・

 恥ずかしい・・・

 頭がボーッとするけど、気持ちいい・・・

 胸の奥の辺り・・・お腹の深いところ・・・ふふわふわしている・・・

 腰が浮いちゃう・・・

 やだ・・・

 でも、イヤじゃない。

         ◇


 昨夜、本当は早く寝ようと思って、午後10時にはベッドに入った。

 でも、中々寝付けずに、0時にはTomyさんのお店に顔を出していた、あたし。

「あれ?ひとり?こんな遅くに」

 お店には、テーブル席に2組のお客だけで、カウンターには誰も居なかった。あたしにとっては好都合。

「今日、お客さん少ないんですね」

「あ、うん、今日はほら、サッカー、ダービーだったから、さっきまで盛り上がってたんだけど、終電前に引けちゃった感じかな。土曜日はそんなもんだよ。平日より地元のお客さん少ないし」

 あたしは「何か、よく眠れそうなカクテルを、おまかせで」と注文してから、カウンターのいつもの席に腰掛けた。

 Tomyさんは手際よくカクテルの材料をカウンターに並べると、優しく、こう言った。

「1杯だけだよ。明日、早いんでしょ?バイクで、リョウ君と」

 そうなの、それで寝付けないの、多分。

 恐らく、ここ最近では一番へたくそな笑顔をTomyさんに返しながら、あたしは自分でもびっくりするくらい大袈裟に両手で顔を覆って、「ふぅん」と少し可笑しな声を出してしまう。

「なに?のろけに来たの?」

 Tomyさんはクスクス笑いながら、シェーカーを振り、それからあたしの目の前に置かれたクラッシュドアイスの詰まったロンググラスに、ゆっくりと注いだ。そこに更にミルクらしきものを注いでグラスをいっぱいに満たし、何やら小瓶の粉を振りかけてマドラーを差し込む。

「ブランデー・エッグノッグ。これ、ナイトキャップカクテルって言って、所謂、寝酒カクテル」

 スッと滑らすように差出されたカクテルをマドラーでゆっくりかき混ぜて、あたしはひとくち口を付けた。

 あっ、あの粉はシナモンだ。甘くて、美味しい。ミルクセーキ、みたい?アルコール度数はかなり高い、かな。

「どう?美味しいでしょ?上手く眠れそうでしょ?」

 Tomyさんがシェーカーを洗いながら、ニコニコ笑っている。

「ねぇ、マスター、あたし、変かな・・・」

「え、どうして?」

「だって、マスターもさっきからずっと、あたしのこと見て、笑ってるし・・・」

「あ、そういう意味じゃないよ。微笑ましい、かな?いや、ちょっと違うか?」

 そう言って、またクスッと笑うTomyさん。

「ほら、やっぱり笑ってる」

「いやいや、そうじゃないって」

 Tomyさんはそう言って、自分のグラス(多分ウィスキーの入った)をちびりと飲んでから、続けた。

「じゃあ、内緒の話だけど、千賀ちゃんだけに教えちゃおう。遼一くんには秘密だよ。別に遼一くんから口止めされてる訳ではないけど」

 なんの話だろう?ちょっと興味あるかも。

 Tomyさんは更に、あたしも同時にグラスに口を付け、あたしはTomyさんの次の言葉を待ち構えた。

「木曜日、そう、一昨日。あの日さ、千賀ちゃんと遼一くん、一緒に帰ったじゃない?その後さ、実は、遼一くん、ひとりで戻って来たんだよね」

 え?どういうことかしら?

「しかも、今の千賀ちゃんと、同じ顔して」

 そんなこと、遼一さん、昨日も今日も、電話でもLINEでも言ってなかった。言う訳ないか。

 そして、遼一さんもあたしも同じ顔して・・・って、それは笑っちゃうし、ちょっと気恥ずかしい。

「それで、遼一くんにも、ブランデー・エッグノッグ、出した訳。ね、可笑しいでしょ?」

「あはははっ、確かに、可笑しい」

 あたしも、自分達のことながら、つい噴き出してしまったけど、みるみる頬が火照ってきた。嬉し恥ずかし・・・こんな気持ちは、生まれて初めて・・・かもしれないよぉ。

 それでも直ぐに、心の中に湧き上がる気掛かりに抑えが効かなくて、Tomyさんに、何の小細工も無しに、ストレートに質問してしまう。

「マスター、それで、遼一さん、何て言ってたの?マスターは何か、うーん、よく分かんないけど、アドバイスとか、したの?」

「?」

 Tomyさんの眉が、ピクリと動いて、その表情が、さっきよりも更に笑顔の度合いを増した。優しさいっぱいなのに、意地悪そうな顔をして見せるTomyさん。

「え?何なに?あたし、変なこと、言った?」

・・・いや、

 なんなのよぉ。

「先ず、私は遼一くんに、アドバイスも、何も、って事と、千賀ちゃん、今、遼一くんのことを『遼一さん』って。いつもは『リョウ君』って呼んでるでしょ」

「あ」

 耳まで熱くなってきた。

「でもね、それ、大事なこと、多分。私が言う事でもないかもしれないけど、つまり、『素直』って、大事なこと、なんじゃないかな。千賀ちゃん、考え過ぎないで良いと思うよ。これは、君達、2人共に言えることだと思う。見ているこっちが歯痒くなる。ハッキリ言って、ごめんね、ハッキリ言うよ。年齢の差も、学生だからっていうのも、仕事のこととか、この先のこととか、色々あるかもしれないけど、素直になった方が良い。遼一くん、ああ見えて、って言うと失礼かもしれないけど、凄い男気ある良い男の子だよ。私は、千賀ちゃんのことも遼一くんのことも大好きだよ」

 Tomyさんは、大人だ。

 Tomyさんには見透かされてる。そして、Tomyさんは死ぬほど優しい。

 お店に来て、ほんの30分。あたしは本当にカクテル1杯だけ飲んで、タクシーを呼んでもらって、家に帰った。

 あんなに眠れなかったのに、ベッドに入ると直ぐに睡魔に襲われて、朝7時の目覚ましが鳴るまでぐっすりと眠った。

 シャワーを浴びて、いざ『素直』な自分。


 昨夜、Tomyさんが言った『素直』という言葉が、遼一さんと会話するたびに、今日は何度も脳裏をよぎる。

 それは波の様に、大きかったり、さざ波の様だったり、心がざわざわする感じ。

 そして、その都度考えるのは『素直』にならなきゃ、でも『素直』って何だろう、どういう仕草、態度が『素直』なんだろう、と自問自答。そうしているうちに、時間ばかりが過ぎていく。

 初めて乗るバイクの後部座席は、最初は少し怖かったけれど、慣れると凄く気持ちいい。遼一さんが言っていた通り、夏の香りを孕んだ潮風を感じながら走る海岸線は、今まであたしが知らなかった世界。

「海を渡る風が、見えるよ」

 そう言って、遼一さんが笑う。

 キラキラ太陽を反射した海面と、沖に見える白波の上に、確かに風が見えた気がした。

 バイクのスピードが上がる度に、遼一さんの背中に、ぎゅっと身体を押し付ける。

 男の人の背中って、思っていたよりずっと大きい。

「千賀子さんって、子どもの頃、どんな子どもだったの?」

 お昼に寄った海辺のハンバーガーショップで、唐突に質問されて、あたしは何て答えて良いのか分からないから、質問返し。

「リョウ君は?」

 やっぱり、『リョウ君』って言っちゃう。呼び方の問題でもないことは分かっているけど、それでも自分が嫌になる。

 そして、気付く。そう言えば、あたしは遼一さんのこと、本当は何も知らない。知ろうとしていなかったし、知りたいと思っても、そんなこと訊いてはいけないと、何となく思っていた。

 同じ様に、あたし自身も自分のことは話していない。それは知らず知らずのうちに、自分自身を守る術。

 その日あったことは話せても、自分の生い立ちや家族のことは殆ど話さない。

「僕はね、どうだろう、サッカーばっかりやってたかな。小学校3年生の頃から、高校生まで、ずっと。中学生の頃には、本気でプロになりたいって思ってたかも。まぁ、中学生の本気なんて、今思えば宛てにならないけどね」

 そういえば、何時だったか、Tomyさんとそんな話してたな、遼一さん。

「それ以前、サッカー始める前、幼稚園の頃かな、本気で仮面ライダーになれるって思ってるイタイ子どもだった」

 男の子って、そうなのかな。分からないけど。

「それで、小学校に上がって、俺が余りにも頭悪いと思ったのか、親が心配して、病院に連れて行かれた。『この子、知的障害があるんじゃないでしょうか』って。いくら親でも、失礼が過ぎると思わない?いや、障害がある人をディスってる訳じゃないよ」

 うん、それは分かる。遼一さんは他人を卑下する様な人じゃない。

「でも、実際は、国立大学にストレートで入っちゃうんだから、本当は結構お利口さんだったってオチね。お父さんもお母さんも安心した、かな?大学合格した時、ご両親は喜んでくれた?」

 遼一さんは少し考えてから、「いや」と言う。

「どちらかというと、がっかりしてた。地元の方の国立落ちちゃって、こっちに来ることになって、『お前は、詰めが甘い』って。地元の大学出て、地元で教員か公務員にでもなって欲しかったみたい。でも、こっちの大学で、僕にとっては大正解、だよ・・・」

 そこで、何故だか遼一さんは言い澱んだ。そして、最後の言葉を繰り返す。

「そう、僕にとっては大正解・・・」

 分かってるの、あたしだって。その先の言葉は。

 あたしも「あなたがここに居てくれて、あたしにとっても大正解」と言いたいよ。だけど、気付かない振りをしてしまう自分は狡いのかな、傷付きたくないのかな。

 また、『素直』が胸の中でさざめいたけれど、今度はそれを抑え込んでいる自分をハッキリと意識した。多分、ダメだよ、これじゃ。

 けれど、その瞬間に言葉にはならない。『喉まで出掛かった』って表現は嘘。全然、喉の手前、胸の辺りでモヤモヤして気持ちが悪い。自分が情けない。

 こんなあたしに、遼一さんはがっかりするかしら、そんな不安も首をもたげる。

「まぁ、そのうち僕よりずっと出来の良い兄貴が帰ってくるだろうから、家の事は心配してないんだけどね」

 あ、少し話の流れを変えてくれた。

「へぇ、お兄さん居たんだ。知らなかった」

「あれ、言ってなかったっけ?」

「うん、初めて聞いた。お兄さん、どこか行ってるの?」

 遼一さんは少し考える風にしてから、ワザとらしく眉間にしわを寄せて、小声で言った。

「お勤め」

「?なに?お仕事ってこと?」

「だから、お勤め、だって」

「?」

 遼一さんは、更に手を口に添え、芝居じみたポーズをする。

「刑務所」

 嘘でしょ。

 余りの衝撃に、あたしは息を飲んだ。

 そのあたしの表情を見て、遼一さんが笑い出す。

「嘘、だよ」

「ひどいっ」

 一瞬、本気でイラっとした。

「ごめん、ごめん。笑わせるつもりだったんだけど、笑えなかった?」

「笑えなかったわよ。びっくりしたじゃない」

「あ、でも、怒った千賀子さんも・・・いや、何でもない・・・」

 また遼一さんは言い澱む。

 あたしはその時、「あっ」と気付かされた。

 遼一さんも同じだ、Tomyさんが言っていた通り。

 そして、一瞬、思わず怒った表情をした自分、それが『素直』。多分。

 素直になれないのは、遼一さんも一緒、なのかな。

「それで、お兄さんは、何してる人なの?」

「教員。今、離島の高校で日本史教えてる。実際、本人は帰りたくないらしいけどね・・・島で奥さん貰っちゃたし」

「え、そうなの?お幾つ?」

「僕と随分歳が離れてて、今年30歳かな、確か。僕とか両親から言わせたら、初めは島に閉じ込められて、刑務所みたいだねって笑ってたんだけど、どうやら天国らしいよ、今となっては。そう考えると、やっぱりちょっと心配かな、帰って来ないんじゃないかって」

 そこまで話して、遼一さんはあたしに微笑みかけると、コカ・コーラを一口飲んで、「そう言えば」と続けた。

「そう言えば、千賀子さんにうちの家族の話とか、したこと無かったよね。まぁ、うちの家族なんて興味ないかもしれないけど」

「ううん、そんなことないわよ」

「そう?じゃ、折角だから話しておこうかな。あんまり面白い話でもないけど、寧ろつまんないかも。何の変哲もない家庭でさ」

「うちも似たようなものよ」

 そういう話、本当は聞きたかった。遼一さんの生い立ちとか、家庭のこと、ご両親のこと、兄弟のこと、たくさん知りたい。

「うちの親はさ、父親は普通に会社勤め、母親は専業主婦、おじいちゃんおばあちゃんも健在で、おじいちゃんは元小学校の教員で、今は盆栽いじり、おばあちゃんは書道の先生やってる。親戚も教員が多いかな。教員家系なんだけど、父親はそれが嫌だったみたい。教員免許持ってるんだけどね、母親も持ってるみたい」

 へぇ、そういうことを聞いてみると、何だか遼一さんに対して、今まで以上に親近感が湧く。そして勝手な想像だけど、凄く良い家庭環境で育ったんだなぁ、何となく安心感が芽生えて、遼一さんのことをもっと好きになって良いみたい、と感じる。

 あれ、今、あたしの中で、「遼一さんが好き」って、ハッキリ思ったの、初めてかもしれない。

「じゃあ、大学出たら、リョウ君も学校の先生になるの?」

 また「リョウ君」って言っちゃったけど、段々呼び方なんてどうでも良いように思えてきた。

 遼一さんは少し考える風にしてから、逆にあたしに訊ねてきた。

「千賀子さんはどう思う?僕って、何に向いてるんだろ?」

 そうよねぇ、あたし自身もいつの間にか今現在に至っている。二十歳の頃に今の自分を想像することは出来なかったし、今の仕事も向いてるのか、向いてないのか考えたことも無い。今の自分になりたくてなった訳でもないし。

「実はまだ全然、実感がないんだよね、卒業後、社会人になるっていう」

「学校の先生には成りたくはないの?それとも、何かやりたいこととか、あるの?」

「うーん、そう言われると、困っちゃうんだけど、強いて言えば、大学に残って研究職に就きたい気もするし、物を書いてみたかったり、っていう、凡そ真面と思えないことしか思い浮かばないんだよね」

 何となく、分かる。この人は色々と掘り下げて考えることが好きな人だ、多分。あたしの知らないことを、びっくりするほど知っている。映画、音楽、歴史、宗教、文学、そんな話を面白おかしく、分かり易く、あたしに話してくれる。特に歴史と映画の話があたしは好きだ。

「そういうの、大事かも。あたしは何も考える間もなく、学校出て、就職して、今、こうしてる。もちろん後悔している訳じゃないけど、ほんとに考えたこと無かったし」

 そこまで話して、ふと思う。そう言えばあたし、今頃は寿退社して、どこかのお嫁さんになってる筈だった様な気がする。何となく希望、願望、妄想はしていたけれど、しっかり自分に裏切られて、苦笑する以外ないのよね。

 そして何故だか、自分のことを話し始めるあたし。

「あたしね、知ってると思うけど、生まれも育ちもこっちでね、うちの父、会計士。お母さんはおじいちゃんの会社で経理やってる。リョウ君の家が教員家系なら、うちは経理家系?そんな言葉無いと思うけど。おじいちゃんって、母親方のね。おじいちゃん、町工場やっててね、お母さんそこで若い頃から経理やってて、お父さんもそこで経理の仕事してたんだけど、そのあと独立して会計士になったの。そういった意味では、あたしも血筋でこうなったのかな」

 話していて、自分でも笑っちゃう。今まで考えた事がなかったけれど、親子揃って経理畑だ、我が家って。

「あたし、一人っ子なんだけど、そう言えばずっとおばあちゃんっ子だったなぁ。工場の隣に在るお母さんの実家に預けられて、おばあちゃんと、お母さんの妹の利子おばちゃんに面倒見てもらってた。あ、利子おばちゃんって言ったら怒られるんだよ。お姉ちゃんでしょって。当時まだ利子お姉ちゃん、高校生だったし」

 こんな話を人にするのは、一体どれくらい振りかしら。ってか、話したこと無いかもしれない。そう思ってふと我に返る。

「あ、ごめんなさい。あたしの話しても仕様がないね。リョウ君が何に向いてるかって話してたのにね」

「いやいや、僕のことなんかより、千賀子さんのこと聞けて、ちょっと嬉しい」

 遼一さんの笑顔が何だか眩しい。これって、お互い素直な自分、ってことかしら、ちょっとだけかもしれないけど。

 そんな気がした。


 夕陽が綺麗だ。

 勿論、今迄だって綺麗な夕陽は見たことがあるけど。

 この黄昏時の刹那、少し涼しい風の心地よさ、もうすぐ訪れる夜の帳を感じ、少し疲れて眠気を誘う波の音、そして遼一さんの左の肩に寄り掛かる、あたし。

 ずっとこのままで良い。時間が止まるんじゃなくて、ずっとこのまま。

「沈んだね」

 あーあ、沈んじゃった。

「そだね、沈んだね。音、しなかったね」

 このまま、まだ暫く、こうしたまま、ここに居たい。そうは思っても言葉が出ない。このアンニュイな眠気に身を任せたい。

 それでも遼一さんは「さて」と言って、立ち上がろうとしてしまう。

 あたしは思わず遼一さんの左手を握りしめる。

 その先は暫くの間、記憶が断片的。

 覚えているのは遼一さんの眼差しが凄く近かったこと、そして、小さく、大きく波の様に電気が走る感覚、自分の身体が空間に融け出していくみたいな変な気分。

 あたし、どうなっちゃってるんだろう。

 途切れ途切れに意識を取り戻しながら、自分を俯瞰しようと試みたけど、既にあたしの身体も心も霧散しているのかな、上手くいかない。

 さっき首筋を撫でてくれていた遼一さんの指先が、いつの間にか、あたしの胸に、そして次に気付いたときはお腹に・・・あ、また胸に戻ってる・・・。

 ダメ・・・気持ちいい・・・。

 ダメ・・・抗えない・・・。

 ダメ、腰が浮いちゃう・・・。

 嗚呼、お腹の奥の辺りが変な感じ・・・。

 本当に、ダメ。

 遼一さんが、何故だか『ごめん』と、哀しげな目をして言う。

「・・・違うの・・・ちゃんと・・・しよ・・・」

 自分の言葉じゃないみたい。


 つづく

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